SUPER GT第7戦(オートポリス)レースレポート

日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社



--モチュールピットワークZが2位表彰台でシリーズポイント2位に--


10月16日 オートポリス(大分県)

10月16日(日)に大分県日田市のオートポリス・インータナショナル・レーシングコース(1周4.674km)でSUPER GT第7戦が行われ、予選2位から決勝レースに臨んだミハエル・クルム/柳田真孝組の#22モチュールピットワークZが2位でフィニッシュ。シリーズポイントランキングでも2位となった。

午後1時59分に65周の決勝レースがスタート。#22 Zのスタートドライバーをつとめた柳田は、クリーンなスタートを決め、ポールポジションの#8 NSXを追った。序盤にハイペースで周回する#8 NSXを捉えることはできなかったが、徐々に3位以降に差をつけて安定したラップタイムを刻んだ。ソフトタイヤを装着していたため、タイヤグリップの低下にも気を配りながら、柳田は2位をキープして28周目にピットイン。レース後半を担当するミハエル・クルムにドライバー交代した。クルムがピットアウトする際、左リアのホイールナットの締めつけでタイムロスしたことにより、各車のピットインがほぼ完了した42周目には4位の位置となっていた。しかし、長いスティントにも関わらず根気よく先行車を追い上げたクルムは、終盤の63周目に#12 Zをパス。そして、タイヤのグリップ低下に苦しむ#3 Zをも最終ラップの最終コーナーでキャッチし、2位でチェッカーフラッグを受けた。

表彰台に上った柳田は、「スタートでチャンスをうかがったのですが#8 NSXの前に出ることができず、ついて行けなかったのが悔しいです。でも、2位をキープしたままマイケル(クルム)さんにクルマを渡せて本当に良かったです」と語り、クルムも「ポディウムに上がれてすごく嬉しいです。#8 NSXには勝てなかったけど、Zのパフォーマンスは素晴しかった。また、日産ファンの皆さんの力強いサポートに感謝します」とコメントした。

予選7位からスタートしたディフェンディングチャンピオンの#1ザナヴィ ニスモZ(本山哲/リチャード・ライアン組)は、スタートで出遅れて中位グループに入り、前半に速いペースを作ることができなかった。10位で序盤を周回し、早めの26周目に11位でピットインした本山は、ライアンに交代した。レース中盤には単独コースオフしたり、他車をプッシュしてペナルティを受けるマシンが続出。この間にライアンは、5位までポジションを押し上げることができた。54周目に後方から追い上げる#18 NSXに先行を許すものの、6位を維持してフィニッシュした。

予選5位からレースをスタートした#12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ/井出有治組)、同6位スタートの#3 G'ZOX・HASEMI・Z(金石年弘/エリック・コマス組)は、同じZ勢ながら序盤から激しいポジション攻防戦を繰り広げ、49,700名の観客を魅了するファイトを見せた。オープニングラップで先行した#12 Zが13周目まで4位、#3 Zが5位で続いたが、14周目に#3 Zが隙を見て先行。ここで#12 Zは7位に順位を落としてしまう。その後#3は3位に、#12は5位にまで浮上。それぞれピットインしてドライバー交代した後は、#3 Zが2位、#12 Zが3位となって先行車の#8 NSXを追う形となった。しかし、ハイペースで逃げ切り態勢を作る#8を追ったためにタイヤの摩耗が激しく、2台とも終盤に#22 Zにパスされてしまう。この結果、Z勢は2位(#22)、3位(#3)、4位(#12)、6位(#1)でレースを終えることとなった。

【ニスモ出川監督のコメント】
「いやぁ、厳しいレースでした。挟まれて序盤ペースが上げられなかった#1は、後半5位まで押し上げましたが、マシンにトラブルが発生して苦戦しました。いつピットインしても良いように準備していたのですが、リチャード(ライアン)が頑張って6位に入ってくれてほっとしました。#22は、せっかく柳田が良いペースで序盤をしのいだのに、ピット作業でロスしてしまったのが残念でした。しかし、マイケルが良くカバーしてくれました。公約通りの表彰台フィニッシュも果たせたし、チャンピオン争いにも残れました。鈴鹿では今回の#8 NSXのような速いクルマに仕上げて臨みます」

【総合結果】 65 Laps

Pos No  Machine  Driver Time / Behind
1 8  ARTA NSX  伊藤大輔/R.ファーマン 1:56'36.074 
2 22  モチュールピットワーク Z  M.クルム/柳田真孝 +1'02.983 
3 3  G'ZOX・HASEMI・Z  金石年弘/E.コマス +1'03.494 
4 12  カルソニック インパル Z  B.トレルイエ/井出有治 +1'04.901 
5 18  TAKATA童夢NSX  道上龍/小暮卓史 +1'16.409 
6 1  ザナヴィニスモZ  本山哲/R.ライアン +1'36.509 
7 38  ZENT セルモスープラ  立川祐路/高木虎之介 1LAP 
8 36  OPEN INTERFACE TOM'S SUPRA  土屋武士/J.コートニー 1LAP 
9 35  イエローハットYMSスープラ  服部尚貴/P.ダンブレック 1LAP 
10 6  エッソウルトラフロースープラ  脇阪寿一/飯田章 1LAP 

【シリーズポイント】 ドライバーズランキング

Pos No  Machine  Driver Points
1 8  ARTA NSX  伊藤大輔/R.ファーマン 61 
2 22  モチュールピットワーク Z  M.クルム/柳田真孝 54 
3 36  OPEN INTERFACE TOM'S SUPRA  土屋武士/J.コートニー 54 
4 38  ZENT セルモスープラ  立川祐路/高木虎之介 47 
5 1  ザナヴィニスモZ  本山哲/R.ライアン 45 
6 37  OPEN INTERFACE TOM'S SUPRA  片岡龍也/山本左近 39 
7 6  エッソウルトラフロースープラ  脇阪寿一/飯田章 39 
8 32  EPSON NSX  松田次生/A.ロッテラー 37 
9 3  G'ZOX・HASEMI・Z  金石年弘/E.コマス 34 
10 12  カルソニック インパル Z  B.トレルイエ/井出有治 33 
11 18  TAKATA童夢NSX  道上龍/小暮卓史 32 
12 35  イエローハットYMSスープラ  服部尚貴 29 
13 100  RAYBRIG NSX  S.フィリップ/J.デュフォア 26 
14 25  ECLIPSE ADVAN スープラ  織戸学 26 

以 上