11月5日 富士スピードウェイ(静岡県)
11月5日(日)に本年のSUPER GT最終戦の決勝レースが静岡県の富士スピードウェイ(1周4.563km x 66周)で行われ、予選4位からスタートした「WOODONE ADVAN KONDO Z」(#24 柳田真孝/荒聖治組)がファイト溢れる走りで3位表彰台を獲得。今季最高の成績でシーズンを締めくくった。また、チームチャンピオンの獲得を目指して新たにV型8気筒自然吸気エンジン「VK45DE」を投入した「MOTUL AUTECH Z」(#22 ミハエル・クルム/リチャード・ライアン組)は、予選9位からスタートして6位に入賞。チームチャンピオンは逃したものの、シリーズ2位となった。この日の天候は晴れで、最高気温は18度、路面温度は26度。また、観客動員数は4万6300人であった。
#24 Zは、柳田がレースをスタートし、オープニングラップをはじめ序盤に起きたアクシデントに巻き込まれることなく、5周目には先行車を抜いて3位に浮上した。その後も柳田は2位との間隔を開けずに、力強い走りで周回。26周目にピットインして荒にドライバー交代した。40周の長い周回を担当した荒は、先行する#35 SC430の背後からプレッシャーをかけ続け、50周目過ぎからはコーナー毎に#35が開けたスペースを突く激しいバトルを展開した。#35もこの荒の攻撃に耐え続け、2台は幾度かボディを接触させながらもスピンさせたりプッシュアウトさせたりすることなく終盤にもつれこんだ。そして、最終ラップの最終セクションでは#24がノーズを入れて先行することに成功。しかし、ストレート手前で#35が再び逆転し、そのままフィニッシュラインまで逃げ切ってレースを終えた。この2台のバトルに観客は大きな歓声を上げ、最後まで惜しみない拍手を送った。そして、この日の「エキサイティングドライバー賞」は荒聖治が受賞することとなった。
80kgのハンディウェイトを積んでスタートした「MOTUL AUTECH Z」(#22)は、1周目のダンロップコーナーで起きた先行車のアクシデントによって走路を塞がれ、11位でコントロールラインに戻って来た。しかし、クルムはチャンスを逃すことなく徐々に順位を上げ、13周目には7位にまで浮上した。その後27周目に交代したライアンがコースに復帰後すぐに5位まで順位を上げたが、33周目の第1コーナーで#3 Zと接触して7位にポジションを落とした。その後このアクシデントでペナルティを受けた#3 Zがドライブスルーに入ったため6位へと浮上し、さらに追い上げる走りを続けるものの先行車を捉えられず、ライアンは6位のままフィニッシュした。
このほか、「イエローハットYMSトミカZ」(#3 横溝直輝/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)は、予選3位からスタートし9位で完走した。予選12位の「XANAVI NISMO Z」(#23 本山哲/松田次生組)、同14位の「カルソニック インパルZ」(#12ブノワ・トレルイエ/星野一樹組)は、それぞれ重いハンディウェイトに苦しみ、下位でフィニッシュした。
【ニスモ 飯嶋嘉隆監督のコメント】
「ファンの皆さんにはご期待のチャンピオン獲得がならず、大変申し訳ない思いでいっぱいです。#23は厳しいレースでしたが、最後まで諦めずに走りきれたことは良かったと思います。また、#22は良い感じでリチャードが走り出した矢先のアクシデントだったので、順位を落としてその後ペースが狂ってしまったことがとても残念です。しかし、新エンジン専用のシャシーが完成すれば、戦闘力は確実に上がることがはっきりしました。来年こそはタイトル奪還を目指します。一年間ご声援ありがとうございました。来年もよろしくお願いします」
【KONDOレーシング 近藤真彦監督のコメント】
「ゼロからスタートしたチームだけど最後に良いレースができて、来年につなぐことができました。ドライバー達やチームはよく頑張ったし、横浜タイヤさんも一生懸命サポートしてくれました。ファンの皆さん、本当にありがとう」
【#24 荒聖治のコメント】
「最後数周のバトルは、なんとしても前に出たかったのでギリギリのプッシュでした。結果は勝てなかったけど、フェアレディZと横浜タイヤの強さには確かな手応えがありました。僕はシーズン途中からチームに参加するチャンスに恵まれ、最後にこのポジションを得られました。今は本当に幸せな気分です」
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第5戦までの最低ポイント1戦分は無効。第7戦以降はすべて有効
以 上