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日産自動車、新型故障診断システム「CONSULT-Ⅲ(コンサルト・スリー)」を新開発

日産自動車(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、世界各国の日産の販売店における迅速かつ正確な故障診断、修理を実現するため、各種の車載電子システムを対象とした独自のハンディタイプ診断テスター「CONSULT-Ⅲ(*1:コンサルト・スリー)」を新開発した。今秋発売(*2)の新型スカイライン(国内)/インフィニティG35(海外)に合わせ国内外の販売会社に導入する。また、スカイライン/インフィニティG35の発売予定がない国については、これ以降の新型車発売のタイミングで順次導入していく。

車両に搭載される電子機器の診断は、電子機器自身の高度化及びCAN(Controller Area Network)に繋がる車両搭載コンピューター数の増加などによって、年々複雑さを増している。CONSULT-Ⅲは、こうした車両搭載電子機器の進歩に対応し、正確な診断と修理を可能にする。また、旧型モデルと比較してCAN診断は17倍速、リプログラミングは1.5倍速~2.5倍速で完了するなど、高速診断、高速修理を可能とし、加えて様々な機能の設定によってお客さまの修理待ち時間を短縮する。基本となる診断システムは、本体である堅牢型PCとワイヤレス車両通信インターフェース、ワイヤレス計測インターフェースの組み合わせで構成され、PCと各インターフェース間はBluetooth通信で接続される。また、国内においてこの診断システムは、無線LANによって日産自動車の専用ネットワークに繋がり、診断結果に連動した、整備要領書等のサービス技術資料や他の必要な各種情報の検索、表示などが可能となっている。

CONSULT-Ⅲの特長

オペレーションの自動化による高速診断、高速修理
現行モデルでは整備要領書を併用して行っていた、CANタイプの選択から不具合箇所の特定までを自動化し、旧型と比べ17倍速でのCAN診断を実現。車載コンピューターのリプログラミングによる修理は現行モデルと比較して1.5倍速~2.5倍速で完了する。
   
診断手順のガイド機能
販売店整備士の診断スキルに頼ることなく、正確な診断を実現。
   
IT技術による業務の効率化
ワイヤレス車両通信インターフェースによって、車内外の任意(*3)の場所で車両状態の確認が可能。また、国内の販売店においては、無線LANによって、日産自動車のネットワークにアクセスし、診断結果に関連した整備技術情報や整備要領書の当該部分、当該部品情報を取得することを実現。更に、販売店独自のデータベースに接続して、過去の整備履歴を表示させることも可能。
   
難解不具合の増加に対応
全システム同時自己診断、複数システム同時データモニター、データレコーダー、オシロスコープなどの機能を装備。
   
PC化による視認性の向上
現行モデルに対してカラー大画面のモニターを採用し、多くの情報を一度に閲覧可能とした。
   
ハードディスクナビゲーションの地図データ更新機能
新型スカイラインより採用される新型カーウイングスナビゲーション(ハードディスク) の地図データを超高速データ更新システムにより、約20分で更新可能。

(*1) CONSULT:Computerized ON-board System Universal Tester。1989年にCONSULT、1999年CONSULT-Ⅱを導入。今回のCONSULT-Ⅲは第3世代目となる。

(*2)新型「インフィニティG35」は、本年10月より韓国を皮切りにグローバルに販売する。
新型「スカイライン」は今月、国内市場へ投入する。

(*3)通信距離:半径約5m

以 上