日産自動車、ITSを活用して寒冷地のスリップ事故低減を目指す実証実験を北海道にて開始

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は1日、ITS(*1)を活用し、寒冷地のスリップ事故低減を目指す「スリップ地点情報提供システム」の実証実験を北海道において2007年11月より2008年3月まで実施すると発表した。

同社は2006年10月より、神奈川県において、交通環境の情報を利用した交通事故低減と、渋滞緩和を推進するSKY(スカイ)プロジェクト(*2)の実証実験を一般のお客さま参加のもと行っている。今回の実験も、このSKY(スカイ)プロジェクトの一環として、特に、一般のお客さまが日常の使用過程でシステムの受容性を評価することを目的に、2007年10月よりカーウイングス会員を対象に参加者を募集し、札幌周辺で100台規模の参加を見込んでいる。

今回開発したシステムでは、スリップ地点付近を走行するドライバーに、以下の情報をナビゲーションの画面上に表示し、あわせて音声で情報提供する。

<プローブ情報 (*3)から得られるスリップ地点情報>
  • 最新のスリップ地点
    カーウイングスの通信によって収集した車両の走行位置や
    ABS作動によるスリップ発生等のプローブ情報(*3)から
    把握した、最新のスリップ地点情報

  • 上記最新のスリップ地点情報を蓄積、統計化したスリップ
    地点情報

<冬季事故地点情報>
  • 過去のスリップ事故地点
    昨年、スリップ事故が発生した地点の情報


同社は、北海道警察本部の協力を得て進める今回の実験により、プローブ情報によるスリップ地点把握の可能性を検証する。また、あわせてスリップ地点情報提供によるドライバーの安全運転への有効性を検証する。
同社は、北海道で効果を検証して成功事例を築き、これを広く普及していきたいと考えている。

(*1) Intelligent Transport Systems: 人、道路、車両を情報でつなぐ高度道路交通システム
(*2) SKYプロジェクト: SKY(スカイ)は、Start ITS from Kanagawa, Yokohamaの略。日産自動車(株)、(株)NTTドコモ、松下電器産業(株)、(株)ザナヴィ・インフォマティクスにてプロジェクトを運営する。今回の北海道の取り組みに当たっては、(株)NTTドコモ北海道も参画している。
(*3) 携帯電話の通信を用いて得られる車両の位置、速度などの情報

以 上