日産自動車、2008年度決算を発表

2008年度当期純損失は2,337億円 2009年度当期純損失予想を1,700億円、フリーキャッシュフローをプラスに
2008年度決算発表

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は12日、2008年度(2009年3月期)決算を発表した。2008年度の連結決算は以下の通りとなった。

<2008年度 連結決算>

  • 売上高:8兆4,370億円 (837億8千万USドル、585億5千万ユーロ)
  • 営業損失:1,379億円 (13億7千万USドル、9億6千万ユーロ)
  • 経常損失:1,727億円 (17億1千万USドル、12億ユーロ)
  • 当期純損失:2,337億円 (23億2千万USドル、16億2千万ユーロ)

2008年度決算は第3四半期決算の際に発表された予想注1より改善した業績となった。

社長のカルロス ゴーンは、「世界的な景気後退と金融危機は今後も続くが、信用収縮の緩和、政府による一連の景気対策の効果、消費者心理の段階的な改善など回復の兆しが見えてきている。引き続き経済環境を慎重に見極めながら業績改善に注力していく。」と述べた。

2008年度のグローバル販売台数は、対前年度比9.5%減の341万1千台 となった。北米の販売台数は、同16.2%減の113万3千台となり、米国の販売台数は同19.1%減の85万6千台となった。日本の販売台数は同15.1%減の61万2千台となり、欧州の販売台数は同16.7%減の53万台となった。一般海外市場の販売台数は、同7.1%増の113万6千台となり、中国は引き続き唯一の成長市場となっている。

同社は2008年度に、「ティアナ」、「インフィニティFX」、「マキシマ」、「キャシュカイ・プラス2」、「NP200」、「キックス」、「キューブ」、「フェアレディZ」と、グローバルで8車種の新型車を投入した。

<2009年度の見通し>
社長のゴーンは、「2009年度も引き続き厳しい年となるだろう。私たちの優先事項は、キャッシュの確保、収益の改善、ルノー・日産アライアンスにおけるシナジーの拡大である。私たちは危機の間も競争力を維持し、将来に備えるべく、当座の目標と長期的な目標のバランスを取っている。」と語った。

2009年度のグローバル販売台数は、308万台になる見込みである。同社は、2009年度にグローバルで8車種の新型車を投入する。今年度に投入する新型車は、欧州向け「ピクソ」、中東向け「パトロール」、日本向け「NV200」、「フーガ」、新型軽乗用車、アジア向け新型グローバルエントリーカー、米国向け「インフィニティG37 コンバーチブル」、「370Zコンバーチブル」となる。

日産は、2009年度のフリーキャッシュフローをプラスにすることに注力する。
同社は、上記の見通しに基づき、2009年度(2010年3月期)の業績予想を次の通り東京証券取引所に届け出た。なお、本見通しの想定為替レートは、1USドル95円および1ユーロ125円である。

<2009年度連結決算予想>

  • 売上高:6兆9,500億円 (731億6千万USドル、556億ユーロ)
  • 営業損失:1,000億円 (10億5千万USドル、8億ユーロ)
  • 当期純損失:1,700億円 (17億9千万USドル、13億6千万ユーロ)
  • 研究開発費:4,000億円 (42億1千万USドル、32億ユーロ)
  • 設備投資額:3,500億円 (36億8千万USドル、28億ユーロ)

注1:日産は2009年2月9日、2008年度通期業績予想を下記の通り修正し、東京証券取引所へ届出を行っている。

  • 売上高:8兆3,000億円 (806億6千万USドル、549億3千万ユーロ)
  • 営業損失:1,800億円 (17億5千万USドル、11億9千万ユーロ)
  • 経常損失:1,900億円 (18億5千万USドル、12億6千万ユーロ)
  • 当期純損失:2,650億円 (25億8千万USドル、17億5千万ユーロ)

注2:本リリースに使用した実績に対するUSドル及びユーロ表記は便宜上の数値であり、2009年3月期の平均レートである1USドル100.7円、また1ユーロ144.1円を使用している。

以 上