NISSAN GT-R、2位表彰台で選手権ポイント首位を維持

SUPER GT第7戦レースレポート

9月13日 富士スピードウェイ(静岡県)
秋晴れに恵まれた富士スピードウェイでSUPER GT第7戦「FUJI GT 300km RACE」が行われ、予選2位でレースをスタートした「MOTUL AUTECH GT-R」(#1 本山哲/ブノワ・トレルイエ)が2位に入賞、シリーズチャンピオン連覇に向け選手権ポイントを加算した。

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今季2勝を挙げ、選手権ポイント首位でこのレースに臨んだ「MOTUL AUTECH GT-R」(#1)は、出場車中ハンディキャップウェイトが最も重い状態ながら、前日の公式予選で2位のポジョンを獲得。決勝レースでは有利な位置からスタートした。最終日の13日は好天に恵まれ、3万3,000人の観客が見守る中、決勝レースがスタートした。#1 GT-Rはスタートを本山が担当。気温、路面温度とも高い中、消耗を避けたい本山は2周目に後続の#6 レクサスSC430に先行を許すものの、慌てずに安定したラップタイムで周回した。13周目には#8 NSXにもかわされるが、無理して消耗を早めることはしなかった。早くからピットインするチームを横目に、#1 GT-Rはレース折り返し点の33周目にピットインし、トレルイエに交代。コースに戻ったトレルイエは、2位を走る#36 SC430との差を徐々につめながら41周目には約2秒差にまで迫った。一時、追い抜きを仕掛けたものの、#36 SC430も踏みとどまり逆転はならなかった。しかし、終盤に向けてチャンスをうかがい続けたトレルイエは、65周目の最終コーナーで同車をとらえて2位を取り戻した。

予選5位からレースをスタートした「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は、スタート直後に第1コーナーで起きた上位車のアクシデントをすり抜けたオリベイラが4位で1周目のコントロールラインを通過。その後2位に浮上した。のちに#8 NSXに抜かれて3位となるも、表彰台フィニッシュの可能性を残してレース終盤を迎えた。しかし、46周目に4位を走行していたGT300車両がトラブルを起こし、その部品を車体で受けて電気回路が停止。コース上にストップしてしまった。ドライバーの荒は再始動しピットに戻ったが、順位は大きく後退。13位完走となった。

今季好調ぶりを発揮している「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/安田裕信)は、予選14位からのスタートながら、前半を担当したクインタレッリが1周目に6位まで順位をあげ、29周目に安田にドライバー交代。安田は安定したペースを築き、6位で多くの周回を走行。その後5位となったが、終盤に#6 SC430にかわされて6位に戻るとそのまま66周目にチェッカーフラッグを受けた。#3 GT-Rは、開幕戦および続く第2戦ではポイントをとり損ねたが、それ以降は第4戦セパンでの優勝を含み、連続して得点している。

「IMPULカルソニックGT-R」(#12 松田次生/セバスチャン・フィリップ)は、松田が6番グリッドからレースをスタートしたが、スタート直後のアクシデントに巻き込まれてフロントサスペンションにダメージを負い、その修復のため大幅にタイムロス。その後はレースに復帰するものの、首位から5周遅れの15位完走となった。

■ニスモ監督 鈴木豊のコメント
「今日は内容の濃いレースだったと思います。ブノワがあきらめずにチャンスを待ったのが、最大のポイントです。一瞬たりとも油断しなかったことで、この結果につながりました。また、本山はベテランらしい好判断で、スタート後のアクシデントを避けてくれました。その後もうまくタイヤの消耗をセーブしてくれたので、クルマを良い状態でブノワに渡せました。ピット作業もミスなく、本当に内容の素晴らしいレースができました。ご声援ありがとうございました」

■ #1 「MOTUL AUTECH GT-R」ドライバー 本山哲のコメント
「今日のリザルトは、価値ある2位です。最後の最後にブノワががんばって、まさにブノワらしい走りで2位に入れました。僕も本当にうれしいです。いよいよ残り2レースですが、チャンピオンを目指してがんばります。応援をどうぞよろしくお願いします」

■ #1 「MOTUL AUTECH GT-R」 ブノワ・トレルイエのコメント
「皆さんの応援ありがとう。おかげで、今日はすばらしいレースにすることができました。とてもハッピーです。クルマはパーフェクトで、サトシもチームの仕事も全く完璧でした。特に、皆さんの応援が力になりました。また、是非応援にきてください」

【総合結果】 66Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 8 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢拓也 1:49'39.143
2 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/B.トレルイエ +1.761
3 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/A.ロッテラー +3.151
4 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大 +19.619
5 6 ENEOS SC430 伊藤大輔/B.ビルドハイム +29.553
6 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R R.クインタレッリ/安田裕信 +38.115
7 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 +45.332
8 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 +1'10.759
9 32 EPSON NSX L.デュバル/中山友貴 +1'26.847
10 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン 1Lap
13 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 2Laps
15 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ 5Laps
【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第7戦終了時点)
PosNoMachineDriverPoints
1 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲 63
2 1 MOTUL AUTECH GT-R B.トレルイエ 58
3 8 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢拓也 53
4 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/A.ロッテラー 53
5 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R R.クインタレッリ/安田裕信 46
6 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 43
7 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン 41
8 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大 40
9 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 38
10 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 37
11 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ 32

<関連情報> 日産モータースポーツ

以 上