日産自動車、省エネ型自動車運搬船を導入

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス・ゴーン)は25日、新たに導入する欧州域内での完成車海上輸送用の省エネ型自動車運搬船『City of St. Petersburg(シティ オブ セントピーターズバーグ)』をマスコミに公開した。

City of St. Petersburg(シティ オブ セントピーターズバーグ)

今回の省エネ型自動車運搬船は、旭洋造船株式会社(本社:山口県下関市、社長:越智勝彦)による新造船で、船首部の形状を半球の流線形にすることで風圧抵抗を従来比最大50%低減することができる。これは北大西洋における平均海象条件において年間航海率75%をベースに計算すると、最大年間約800トンの燃料節減に相当し、CO2排出量で年間約2,500トンの削減を達成できることになる。
尚、本船は、日産専用船の子会社であるユーロ・マリン・キャリアー(本社:オランダ)が日産欧州市場向け車両を北欧やロシアへ海上輸送する計画で、風が強いといわれている北海領域で最大限の効果を発揮することが期待される。

日産自動車株式会社は、同社の中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2010」のひとつとしてCO2排出量削減を重要課題としており、同社ではゼロ・エミッション車・エコカーの開発のみならず、生産・輸送・販売過程でのCO2排出量削減に取り組んでいる。同社は、輸送ルートの最適化や充填率の向上などの運用の工夫に取り組んでおり、このたび導入される省エネ船も、輸送設備の改良という形でグローバル完成車物流のCO2排出量削減へ大きく貢献する。

<参考:省エネ型自動車運搬船『City of St. Petersburg(シティ オブ セントピーターズバーグ)』の概要>
全長:139.98m
全幅:22.40m
総重量:21,143トン
積載能力:2000台
運航速度:約16.9ノット
乗員数:24名

以 上