NISSAN GT-Rが今季5勝し、「S Road MOLA GT-R」がタイトル獲得

SUPER GT第8戦レースレポート

10月16日 ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)
ツインリンクもてぎでSUPER GT最終戦の250kmレース(観客26,000名)が行われ、予選5位から決勝レースをスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)が優勝。ポイントリーダーだった#46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)がポールポジションからスタートして2位に入り、初のシリーズチャンピオンに輝きました。#23 GT-Rは、前戦オートポリスに続いて連勝し、シーズン3勝目を獲得。最終戦でNISSAN GT-Rが1-2フィニッシュを飾り、シリーズでもMOLAとニスモがランキング1-2となりました。NISSAN GT-Rは、今季8戦中5勝と圧倒的強さを見せました。

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レギュレーションにより、この最終戦は全車が前戦までに蓄積したハンディウェイトを降ろすことができるため、ドライバーもマシンも思う存分実力が発揮できます。雨の予選では、ポイントリーダーで最終戦を迎えた#46 GT-Rが堂々のポールポジションを獲得。シリーズ終盤に入って調子を取り戻した#23 GT-Rも難しいコンディションの中、予選5位に入りました。また、#12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も予選3番手と、GT-R勢は上位の好位置を占めていました。

前日午前中の練習走行から決勝日朝のフリー走行までの全セッションが雨だったものの、決勝レースを前に天気は好転。青空が広がり、気温も26度にまで上昇しました。ポールシッターの#46 GT-Rは、クインタレッリがスタートを担当。グリーンライトの点灯と同時にダッシュし、第1コーナーを首位で抜けると2位以降を引き離しにかかりました。この週末初めてドライコンディションでの攻防となり、序盤に上位陣の順位が入れ替わる場面もありましたが、#46 GT-Rはそれらに関わることなく独走。十分なアドバンテージを築いて29周目にピットインし、柳田にドライバー交代しました。一方、5位からスタートしたトレルイエ駆る#23 GT-Rは、オープニングラップで4位のマシンをとらえてポジションアップすると、序盤のうちに3位にまで順位を上げて行きます。さらに2位の#39 SC430の後方に迫り、30周目にピットイン。ニスモの迅速なピットワークにより、#39 SC430の前でコースに戻った本山が猛チャージを開始し、#46 GT-Rを追いました。同車の直後につけてチャンスをうかがった本山は、41周目にGT300の集団に詰まったときにこの好機を逃さず#46 GT-Rをパスすることに成功。その勢いに乗ったまま53周目のチェッカーフラッグをトップでくぐり抜けました。
今回ランキングポイントで2位の#23 GT-Rに16ポイント差をつけてこの最終戦に臨んでいた#46 GT-Rには、6位以内に入賞すればチャンピオン獲得という余裕がありました。このため、#23 GT-Rにレースリーダーを譲るもののそれ以後はリスクを冒して挽回することはせず、とは言え3位以降との間合いを守って周回し、2位表彰台を獲得しました。MOLAチームはGT500初参戦の今年、デビューイヤーにタイトル獲得を果たし、また、2010年にGT300でシリーズ優勝していた柳田は2年連続2階級チャンピオン獲得の記録を作りました。

3位からオリベイラがレースをスタートした#12 GT-Rは、スタート直後から速いペースを作り、1周目で#39 SC430をパスして2位に。さらに攻め続けるかに見えたが、9周目にピットインしてタイヤ交換したため後退。その後はステディなペースで周回を刻み、後半交代した松田も安定した走りで53周目のレースフィニッシュまでマシンを運びました。結果は9位。#24 ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)は8位からレースをスタートし、12位でフィニッシュしました。

【ニスモチーム監督 鈴木豊のコメント】
「今日のレースは完璧でした。ドライバーもメカニックもエンジニアも、これ以上はないと言う最高の仕事をしてくれました。ニスモとしてチャンピオンを逃したのは残念ですが、日産陣営としてはGT-Rが5勝してチャンピオンを取れたので良い形だったと思います。シーズン途中から投入した改良版エンジンがとても良かったのも、全員の努力の成果です。これに満足することなく努力を重ね、来シーズンの準備をしたいと思います。一年間応援していただいたファンの皆さん、本当にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします」

【#46 GT-Rドライバー、柳田真孝のコメント】
「まずはチームメイトとチーム、そしてスポンサー、日産応援団の皆さんに心から感謝をしたいと思います。ありがとうございました。シーズンはじめからクルマとタイヤのマッチングには良い感触はありましたが、夏の3連戦で優勝を含み連続で表彰台に上がれたのが良かったと思います。目標が達成できて、さらに2年連続で2クラスチャンピオンが取れたので本当に嬉しいです」

【#23 GT-Rドライバー、本山哲のコメント】
「今回は、チームの総合力で優勝できたので嬉しいです。ブノワが良いペースで順位を上げてくれて、チームがピットワークでさらに時間を詰めてくれたので、僕は何としても優勝してやろうと思っていました。応援していただいた皆さんにお礼を言いたいと思います。しかし、1シーズンに3勝してもチャンピオンが取れなかったことは残念ですが、これをバネにして来年に向けてより一層努力して行きたいと思います」

【決勝結果】 53 Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 23 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/B.トレルイエ 1:37'39.246
2 46 S Road MOLA GT-R 柳田真孝/R.クインタレッリ +1.803
3 39 DENSO SARD SC430 石浦宏明/井口卓人 +2.452
4 100 RAYBRIG HSV-010 伊沢拓也/山本尚貴 +2.703
5 32 EPSON HSV-010 道上龍/中山友貴 +3.019
6 1 ウイダー HSV-010 小暮卓史/L.デュバル +3.435
7 17 KEIHIN HSV-010 金石年弘/塚越広大 +20.326
8 36 PETRONAS TOM'S SC430 A.ロッテラー/中嶋一貴 +31.726
9 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田次生/J.P.デ・オリベイラ +41.688
10 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/平手晃平 +43.992
12 24 ADVAN KONDO GT-R 安田裕信/B.ビルドハイム +50.665

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
http://www.nissan-motorsports.com/JPN/

以 上