日産、GT1最終戦アルゼンチンでダブルタイトルを目指す

FIA GT1世界選手権第10戦(アルゼンチン) 事前情報

FIA GT1世界選手権は、11月5-6日に最終戦となる第10戦をアルゼンチンで迎えます。難関と見られていた9月の中国連戦を上々の内容で終えた日産勢が目指すのはただひとつ、ダブルタイトルの獲得です。

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#23 JRM Racing NISSAN GT-Rのミハエル・クルム/ルーカス・ルアー組(共にドイツ)は、絶景のサンルイスサーキットに、GT1ドライバー選手権リーダーとして挑みます。また、JRMもチーム選手権では僅差の2位につけています。このコースはGT-Rと相性がいいと見られているうえに、中国での善戦も記憶に新しく、ドライバー陣はひときわ自信を深めています。

内モンゴル自治区のオルドス国際サーキットで行われた中国連戦の緒戦では、日産勢は、距離が短くツイスティなコースではGT-R勢不利という事前の予想を覆し、#22 JRM RACINGのピーター・ダンブレック/リチャード・ウェストブルック組(共に英国)が、予選、チャンピオンシップの両レースで2位に入りました。

その翌週、北京のゴールデンポートパーク・サーキットで行われた第9戦。予選走行では、#21 Sumo Power GTのジェイミー・キャンベル・ウォルター(英国)/デイビッド・ブラバム(オーストラリア)の8位が最高位と奮わなかったGT-R勢が、その後巻き返しを見せました。予選レースで、#23 JRM Racingが順位を10も上げての4位でフィニッシュ。さらにチャンピオンシップレースでは、そのクルム/ルアー組が3位に入り、ドライバーズ選手権での首位を守りました。そのほか3台のGT-Rもすべてがトップ8でのフィニッシュを果たしました。

1987年に建設、2008年に改装されたサンルイスサーキットは、美しい景観を持つポトレロ・デ・ロス・フンス湖を囲む、半常設のコースです。6.270kmと、今季使用するサーキットでは最も長く、コーナーの数も22と最多。前戦が行われた北京ゴールデンポート・サーキットの2.4km、14コーナーとは大きく異なります。このアルゼンチン戦のコースは、起伏の多い高速でチャレンジングなコースとして知られており、高速コーナーがふんだんに配されているためオーバーテイクのチャンスも多いことから、NISSAN GT-Rにも向いていると分析できます。

このレースに向けて、#23 JRM Racingのミハエル・クルムは「サンルイスはとても攻めがいがあるコースで、高地にあるので絶景が素晴らしいです。でも堅いコンクリートウォールに囲まれ、コースは滑りやすいので、ミスしやすいコースでもあります。ことしは昨年のデータをもっているので準備も万端で、何も恐れているものはありません。昨年のレース、特にオンボード映像を見るのはとても参考になります。今季はここまで素晴らしい内容で進んでおり、チャンピオンシップレースで3勝を収めていますが、それでもあともう1勝、特に今回のレースを勝つことができれば最高ですね。GT-Rはこのサーキットではとても強いと思うので、チーム部門、ドライバー部門の2つのタイトル獲得という目標に向けて、全力を尽くします。30kgのサクセスバラストを積まなくてはなりませんが、すべてが完璧に進めば、どんなチャンスもあるはずです」と語りました。

クルムのチームメイト、ルーカス・ルアーも「私はサンルイスサーキットを走るのは初めてなので、昨年のオンボード映像を何度も見ています」と語りました。「今回はシーズン最後のレースですし、選手権では首位に立っているので、目標は予選走行をトップで終えて、最初のレース(予選)、そしてもちろん2つめのレース(チャンピオンシップ)でも首位につけることです。できることはすべて尽くし、チャンピオンとしてシーズンを締めくくることができるよう、がんばります!」

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
http://www.nissan-motorsports.com/JPN/

以 上