日産勢のロシア陣が上海戦で活躍

GDriveレーシングが今季WECで3勝目をマーク マーク・シュルツイスキーが上海戦でLMP2デビュー 〜FIA世界耐久選手権 第7戦レポート 〜

11月10日 上海
2013年世界耐久選手権(WEC)第7戦上海6時間が開催され、ロマン・ルシノフ、マイク・コンウェイ、ジョン・マーティンのG-Driveレーシングが優勝を果たしました。

表彰台

表彰台

#45 NICOLET / IHARA / CHENG

#45 NICOLET / IHARA / CHENG

ロシアを拠点とするG-Driveの#26オレカ・ニッサンは、ポールポジションからスタート。ジョン・マーティンがドライバーを務めました。流れとしては圧勝のペースでしたが、レース終盤に大きなチャレンジに挑んだOAKレーシングの#24モーガン・ニッサンがG-Driveに攻め寄ってきます。さらにGTカーからヒットを受けたG-Driveのマシンは、ボディワークにダメージを負ったために遅れも喫しました。

G-Driveオレカ・ニッサンは3人のドライバーがいずれも好走を見せて、6時間を走り切った末に上海での勝利を獲得しました。

「G-Driveに今季3勝目をもたらすことができて、とても満足しています」とルシノフは述べました。「かなり難しいレースになりました。本当にハードにプッシュして、リスクも負わなくてはなりませんでした。ポルシェの一台がマイク(コンウェイ)にヒットし、左リアコーナーにかなりのダメージも受けました。ピットでボディワークを修復するためにだいぶ時間がかかり、すぐにバトルに戻らなくてはなりませんでした。チームは一丸となって素晴らしい仕事をしたので、バーレーンでもいい戦いができることを楽しみにしています」

中国戦でのレースは、日産勢にとって「ロシア」というテーマが光った一戦でもありました。G-Driveレーシングの勝利に加え、日産のマーク・シュルツイスキーがこの上海戦でLMP2車両でのデビューを果たしたのです。

GTアカデミーで優勝しニスモアスリートとなったドライバーたちは、様々なカテゴリーでのレースに挑んで成長を続け、それぞれのスキルや知識をどんどんと広げています。グリーブス・モータースポーツから参戦したシュルツイスキーは、スネッタートンでレースマシンを走行しただけで、世界戦でのLMP2マシン参戦デビューに臨みました。そのパフォーマンスには、チームボスのジェイコブ・グリーブスも感心し「マーク(シュルツイスキー)は、プロトタイプマシンでの初めてのレースでも素晴らしい走りを見せ、新しい光る原石を発掘するというGTアカデミーの力量を証明してみせました」と述べました。

2012年GTアカデミーロシアで優勝した24歳のシュルツイスキーは、チームメイトのビヨン・ビルドハイム、エリック・ルクスと共に、G-Driveのマシンでこの上海6時間をクラス5位でフィニッシュしました。

「上海は最高のチャンスとなりました」とシュルツイスキーは述べました。「ずっと、こうしたマシンをドライブしたいと思っていました。このマシンをドライブするのは簡単なことではありませんが、とても気に入りました! この週末は、ビヨン(ビルドハイム)がたくさんのことを教えてくれたので、私もコースに入るたびに上達することができました。このようなマシンでの世界選手権でのレースは素晴らしい経験ができるので、将来はもっとこうしたレースに参戦したいですね」

「レースでは少しトラブルもありました」とシュルツイスキーは続けました。「セッティングに苦戦して、水温にもトラブルが出たのでピットにいる時間が長くなり、4位を逃してしまいました。今季は1月にGT4マシンで参戦し、11月にはLMP2マシンと、素晴らしいシーズンになりました。一歩一歩、前に進めている手応えを感じます」

「GTアカデミーが今回も素晴らしい若手を発掘し、この勢いは止まりそうにありません」と日産のダイレクターオブグローバルモータースポーツ、ダレン・コックスは述べました。「ニスモグローバルドライバーエクスチェンジを活用して、GTアカデミーの勝者にこうした機会を与えることができてうれしく思います。最も素晴らしいことは、我々が機会を与えたドライバーがいずれも光る活躍を見せてくれることです。今回のシュルツイスキーも同様です」

またこの上海6時間では、日本の井原慶子が、ジャック・ニコル、デイビッド・チェンと共に参戦したOAKレーシングのモーガン・ニッサンが、LMP2クラス6位に入賞しました。

<FIA世界耐久選手権 第3戦 LMP2クラス>
Cls
Pos
NoMachineDriversLapTime/Lap
1 26 Oreca 03 – Nissan RUSINOV / MARTIN / CONWAY 177 6:01'41.831
2 24 Morgan – Nissan PLA / HEINEMEIER HANSSON / BRUNDLE 177 6:02'16.071
3 35 Morgan – Nissan BAGUETTE / GONZALEZ / PLOWMAN 177 6:02'50.620
4 25 Oreca 03 – Nissan GRAVES / KERR / DOLBY 176 6:01'56.400
5 41 Zytek Z11SN – Nissan SHULZHITSKIY / LUX / WIRDHEIM 175 6:03'18.566
6 45 Morgan – Nissan NICOLET / IHARA / CHENG 172 6:02'36.540
7 32 Lotus T128 HOLZER / KRAIHAMER / CHAROUZ 172 6:03'14.905
8 31 Lotus T128 WEEDA / LIUZZI / BOUCHUT 93 3:23'38.339
9 49 Oreca 03 – Nissan PEREZ COMPANC / MINASSIAN / KAFFER 56 4:27'19.586

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上