日産の藤波、最終レースで粘りを見せる

〜 フォーミュラチャレンジ・ジャパン第10〜12戦 レースレポート 〜

11月9〜10日 鈴鹿サーキット(三重県)
フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)の第10〜12戦が鈴鹿サーキットで開催され、ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム(NDDP)の#14藤波清斗は最終戦を7位で終えました。

#14 藤波清斗

#14 藤波清斗

第11戦 決勝レース

第11戦 決勝レース

今シーズンの最終大会となる今回は、3レースが行われました。木曜日には合同テストが行われ、金曜日の練習走行と合わせて予選・決勝に向けて十分に走行時間が設けられましたが、練習走行の最終セッション終盤に藤波のマシンがトラブルを起こし、予選にはエンジンを交換して臨むことになりました。予選は2回行われ、第10戦予選は10位、第11戦予選は11位となりました。

第10戦決勝は、9日(土)の昼にスタート。シグナルシステムの不具合により、12周で行われる予定だったレースが1周減算されました。藤波は好スタートを決めて6つポジションアップに成功しますが、タイヤが冷えているレース序盤に挙動を乱し、順位を元に戻すことに。終盤には前後のマシンと合わせて3台で10位争いを展開しましたが、ポジションを守って10位でチェッカーを受けました。同日の午後に行われた第11戦決勝でもスタートで数台を抜くと、予選順位から3つポジションを上げ8位でゴールしました。

第12戦決勝は10日(日)の朝に行われましたが、フォーメーションラップ中に大粒の雨が降り出したためにドライバーたちはふたたびスターティンググリッドにマシンを止めることになりました。全車がドライコンディション用のスリックタイヤを履いていたため、ここでレインタイヤに履き替え、当初より1周減算して16周で最終戦のスタートが改めて切られました。
この第12戦のスターティンググリッドは、第11戦決勝レース中のベストタイム順で決まり、藤波は9番グリッドを獲得していました。オープニングラップでポイント獲得圏内の6番手まで順位を上げた藤波は、背後に3台のマシンを従えて集団での6位争いを展開していましたが、6周目の1コーナーでわずかにコースを外れ、1つポジション後退。その後も2台に迫られますが、要所で懸命にブロックし、7番手という順位を守り切ってゴールしました。

藤波清斗(第10戦10位/第11戦8位/第12戦7位)
「今回は3連勝する気持ちで臨みましたが、金曜日にマシントラブルが出てしまい、出鼻をくじかれてしまいました。土曜日の2戦ではスタートで上げた順位をレース中に下げてしまいましたが、最終戦では最後に粘りに粘って簡単に抜かれることはなかったので、前日の反省をしっかりと活かして自分の走りを修正できたのではと思います。今シーズンは、開幕大会で2戦連続ポールポジションを獲れたり、第4戦で表彰台に乗れたりといい結果を出せていたのですが、周りが速くなってくるにつれて結果も悪くなっていきました。1勝もできずにシーズンが終わってしまったのはとても悔しいですが、今年学んだ成果を今後のキャリアで発揮できるよう、頑張っていきたいと思います」

<フォーミュラチャレンジ・ジャパン第10戦>
Pos No Machine Drivers Time/Behind
1 1 FTRS FCJ 山下健太 22'44.525
2 4 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 高橋翼 1.630
3 5 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 石川京侍 2.314
10 14 NDDP FCJ 藤波清斗 22.066
<フォーミュラチャレンジ・ジャパン第11戦>
Pos No Machine Drivers Time/Behind
1 1 FTRS FCJ 山下健太 24'43.809
2 4 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 高橋翼 1.427
3 5 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 石川京侍 1.971
8 14 NDDP FCJ 藤波清斗 19.683
<フォーミュラチャレンジ・ジャパン第12戦>
Pos No Machine Drivers Time/Behind
1 1 FTRS FCJ 山下健太 36'49.294
2 5 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 石川京侍 10.501
3 4 HFDP/SRSスカラシップ/コチラR 高橋翼 5.400
7 14 NDDP FCJ 藤波清斗 50.340

フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)
フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)は、2006年に日産、トヨタ、ホンダの自動車メーカー3社が協力して創設した新しいジュニア・フォーミュラカー(オープンホイール)を使用したレースです。FCJでは、ドライビングスキルの向上に焦点を置いているため、参加車輌はワンメイクであり、独自の改造を禁じています。シャシーはイタリアのタトゥース製、エンジンはルノー製を使用しています。日産、トヨタ、ホンダはそれぞれドライバー育成プログラムを設けており、参戦ドライバーをサポートしています。日産の育成プログラムは、NDDP(ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム)で、「世界および日本のトップカテゴリーで活躍できる若手ドライバーの育成」を目標としています。

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上