これがラストレースとなる現行GT500マシンへのはなむけに、狙うは優勝のみ。

2013 SUPER GT 特別戦・富士スプリントカップ プレビュー

2013 AUTOBACS SUPER GTの特別戦、JAFグランプリのタイトルが掛けられた富士スプリントカップが、11月23日・24日の両日、静岡県小山町の富士スピードウェイで開催されます。

これがラストレースとなる現行GT500マシンへのはなむけに、狙うは優勝のみ。

SUPER GTの前身である全日本GT選手権は、未だ旧コースだった94年から本格開催されることになりましたが、そのオープニングラウンドは、ここ富士スピードウェイで開催されています。つまり全日本GT選手権やSUPER GTにとって富士スピードウェイは生誕の地でもあり、現在でもメッカであり続けています。それは1サーキット1大会を原則とするSUPER GTにおいて春と秋に、年2回のペースでレースが開催されていることからも明らかです。そして2010年からはポストシーズンのビッグイベント、富士スプリントカップが開催されるようになりました。

SUPER GTに加えて国内トップフォーミュラであるSUPER FORMULAも併催される富士スプリントカップは、文字通りのスプリント(短距離)レース。通常は250〜1000kmで戦われているSUPER GTですが、この富士スプリントカップだけは100kmのスプリント。しかも通常のラウンドではドライバーが交替して走りきる耐久レースですが、今回はドライバー交替なしで100kmを走りきることになっていて、2人のドライバーは、それぞれ土曜日(23日)、日曜日(24日)のどちらかのレースを担当することになっています。

レース距離が短くなり、ドライバー交替もなくなることに加えて、スタート方式もドライバーによって得手不得手の分かれ易いスタンディング(静止状態からの)スタートとなることで、普段以上にスタートが勝負の行方を左右することにも注目したいところ。シリーズ戦ではないことから、開幕戦や最終戦と同様にウェイトハンディはなく、全車がイコールコンディションでレースに臨むことになり、予選から激しいバトルが期待されています。

2009年の車両規定に則った現行GT500マシンにとって、これが本当にラストレース。長年戦ってきたマシンへのはなむけとすべく、そして2013年シーズンの有終の美を飾るべく、NISMOを筆頭に日産陣営各チームは、優勝だけを狙っています。それはもちろんライバルも同様で、ここ富士をホームコースとするレクサス勢はもちろん、ホンダ勢も、激戦を続けてきた今シーズンの大団円を思い描きながら、爪を磨き牙を研いでいることでしょう。

国産で唯一のFIA-GT3マシンとしてGT300クラスに参戦しているNISSAN GT-R NISMO GT3にとっても、今回は重要な一戦となります。ニスモ・グローバル・ドライバーエクスチェンジ・プログラムの一環として、#35 NISMO ATHLETE GT-R GT3のアレックス・バンコム/ルーカス・オルドネス組の参戦が決定。今シーズン速さを見せながらも、不運な展開で苦しんできた#3 S Road NDDP GT-Rとの勝負にも注目したいところです。

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上