バサースト1000、ニッサンが2位フィニッシュ

オーストラリアV8スーパーカー レースレポート

  • - 波乱の展開の末にジェームス・モファットとタズ・ダグラスが2位でフィニッシュ
  • - ニッサン勢は3台がトップ10圏内でフィニッシュ

10月9−12日 オーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ マウント・パノラマ
オーストラリアV8スーパーカーズ、バサースト1000が10月10−12日にマウントパノラマで開催され、ジェームス・モファット/タズ・ダグラス組が見事2位でのフィニッシュを果たしました。

#360 ジェームス・モファット / タズ・ダグラス

#360 ジェームス・モファット / タズ・ダグラス

#7 トッド・ケリー/ アレックス・バンコム

#7 トッド・ケリー/ アレックス・バンコム

ジェームス・モファットは、土曜日行われたトップ10シュートアウトに初めて進出し、この日のレースを7番手からスタートしました。モファットとタズ・ダグラスは、#360ノートン・ニッサン・アルティマに大きなダメージを負いながらも、波乱に満ちた歴史に残るレースで表彰台に上がりました。ダグラスは、グリフィス・ベンド(ターン2)で2回、アクシデントに巻き込まれました。最初はキャメロン・ウォータースとの接触。2回目は路面が破損したことによるもので、レースは最終的に61周を終えて中断となりました。この結果、ニッサンは、1992年に悪天候に見舞われたレースでジム・リチャードとマーク・スカイフが勝利して以来となるバサーストでの表彰台を獲得しました。

さらに、ジャック・ダニエル・ニッサン・アルティマでは、トッド・ケリー/アレックス・バンコム組が7位、リック・ケリー/デビッド・ラッセル組が8位に食い込みました。ジャック・ダニエルの2台は共にトラブルには見舞われませんでしたが、終盤はギリギリの燃料戦略との戦いの末に、揃ってトップ10圏内でのフィニッシュを果たしました。

4台目のニッサン・アルティマを駆ったマイケル・カルソ/ディーン・フィオーレは、ニッサンの伝統を表した特別カラーリングのマシンで参戦しましたが、パワーステアリングのトラブルでスローダウン。午前中のウォームアップセッションでは活躍を見せていましたが、レースでは最終的に15位でのフィニッシュとなりました。

V8スーパーカーズの次戦は、2週間後。アーマーオール・ゴールドコースト600は、ゴールドコースト、サーファーズ・パラダイスの公道サーキットで開催されます。

#360 ジェームス・モファット(ノートン、ニッサン・アルティマ)
「信じられないような一日でした。赤旗が出たことに助けられ、マシンを修復することができました。そこからはトラブルを避け切りました。マシンは不安定で、無線でエンジニアに叫びながら抗議していましたが、リザルトは素晴らしいものになりました。このプロジェクトの中で、スタッフが尽くしてきてくれた努力には感謝しきれません。V8ではどのチームも必死で仕事に取り組んでいることは分かっていますが、私が共に作業しているのはさらに努力を費やしている仲間たちです。それが結果につながってきましたし、2位でフィニッシュできたことで、チームのみんなや、そして、日産、ノートン、東芝、スティードファースト、そのほかすべてのパートナーの努力が報われたらと思います。最後に、最高のチームメイト、タズ・ダグラス。満身創痍のマシンを、必死でピットまで戻してくれました。それがなければ、この結果は果たせませんでした」

#360 タズ・ダグラス(ノートン、ニッサン・アルティマ、コ・ドライバー)
「かなり疲れた一日になりました。マシン自体はとても速さがあったのですが、苦難の連続でした。オープニングラップでは前が空いていたので好タイムを何度も出すことができましたが、セーフティカーが入ってきた時に集団となり、カム・ウォータースが私をフェンスの方に当ててきたのです。その後、フェンスに衝突しました。かなり煙が上がりましたが、メカニカル的にはマシンは無事でした。赤旗中に、メカニックたちが迅速に修復してくれました。そして、いまこの場にいられるのです」

#36 マイケル・カルソ(ノートン、ニッサン・アルティマ)
「午前中はとても順調でした。ウォームアップでトップタイムをマークしたので、とてもいい結果を狙えると感じていました。でも、#36ノートン・ニッサン・アルティマは序盤でパワーステアリングのトラブルを抱え、4周遅れてしまいました。昔のバサースト1000なら挽回することもできましたが、今では不可能です。その後は何とか耐えましたが、燃料とタイヤにかなり苦戦しました」

#36 ディーン・フィオーレ(ノートン、ニッサン・アルティマ、コ・ドライバー)
「私たちにとっては理想的なレースとはいきませんでした。本当に残念です。とても速さがあり、安定していましたが、メカニカルなトラブルで本領を発揮することができませんでした。今後に向けてはいい兆候がありますし、マイケルと私もまだ成長できる余地があります」

#7 トッド・ケリー(ジャック・ダニエル、ニッサン・アルティマ)
「私たちのマシンは、レースでは理想的なバランスではなく、長く厳しいレースになりました。私たちのマシンは、ストレートでのスピードが不足しているので、3台がトップ10に入ったことは、素晴らしい結果です」

#15 リック・ケリー(ジャック・ダニエル、ニッサン・アルティマ)
「滑り出しはとてもよく、週末を通してマシンに手応えを感じられたのは初めてのことでした。最初のスティントでミスファイアが起こりましたが、それでもセカンドベストタイムをマークしていたと思うので、素晴らしいフィーリングでした。残念ながら症状が悪化し、適切なタイミングでデーブに交替することもできませんでした。ミスファイアが悪化したことで1周につき1秒のロスとなり、終盤にはそれが2,3秒になっていたと思います。今日のマシンは、勝てるチャンスも間違いなくあっただけに、本当に悔しいです」

オーストラリアV8スーパーカーシリーズ 予選 10月10日(金)
PosMachineDriverTeamTime
1 Holden Commodore VF Fabian Coulthard Lockwood Racing 2:05.6080
2 Holden Commodore VF Shane van Gisbergen Team Tekno VIP Petfoods 0.0931
3 Holden Commodore VF Dale Wood Team Advam/GB 0.6311
4 Ford Falcon FG Mark Winterbottom Ford Pepsi Max Crew 0.6476
5 Volvo S60 Scott McLaughlin Valvoline Racing GRM 0.7278
6 Holden Commodore VF Jason Bright Team BOC 0.8689
7 Ford Falcon FG Jack Perkins Team JELD-WEN 0.9267
8 Nissan Altima James Moffat Norton Hornets 1.0008
9 Holden Commodore VF Garth Tander Holden Racing Team 1.0115
10 Holden Commodore VF Craig Lowndes Red Bull Racing Australia 1.0989
13 Nissan Altima Todd Kelly Jack Daniel's Racing 1.2010
14 Nissan Altima Michael Caruso Norton Hornets 1.2818
15 Nissan Altima Rick Kelly Jack Daniel's Racing 1.2822
オーストラリアV8スーパーカーシリーズ Race 29 - Top 10 Shootout - 10月11日(土)
PosMachineDriverTeamTime
1 Holden Commodore VF Shane van Gisbergen Team Tekno VIP Petfoods 2:06.3267
2 Ford Falcon FG Mark Winterbottom Ford Pepsi Max Crew 0.3122
3 Volvo S60 Scott McLaughlin Valvoline Racing GRM 0.4515
4 Holden Commodore VF Jason Bright Team BOC 0.7164
5 Holden Commodore VF Fabian Coulthard Lockwood Racing 0.7301
6 Holden Commodore VF Craig Lowndes Red Bull Racing Australia 1.4037
7 Nissan Altima James Moffat Norton Hornets 1.4186
8 Holden Commodore VF Dale Wood Team Advam/GB 1.6656
9 Ford Falcon FG Jack Perkins Team JELD-WEN 1.9231
オーストラリアV8スーパーカーシリーズ Race 30 - 161周 10月12日(日)
PosMachineDriverTeamTime
1 Ford Falcon FG Chaz Mostert
Paul Morris
Ford Pepsi Max Crew 7:58:53.2050
2 Nissan Altima James Moffat
Taz Douglas
Norton Hornets 7:58:57.2990
3 Holden Commodore VF Nick Percat
Oliver Gavin
Walkinshaw Racing 7:59:01.7300
4 Mercedes-Benz E63 AMG V8 Supercar Will Davison
Alex Davison
Erebus Team Beko 7:59:03.5900
5 Holden Commodore VF Jamie Whincup
Paul Dumbrell
Red Bull Racing Australia 7:59:05.0760
6 Ford Falcon FG Mark Winterbottom
Steve Owen
Ford Pepsi Max Crew 7:59:09.9500
7 Nissan Altima Todd Kelly
Alex Buncombe
Jack Daniel's Racing 7:59:10.0430
8 Nissan Altima Rick Kelly
David Russell
Jack Daniel's Racing 7:59:21.3090
9 Holden Commodore VF Fabian Coulthard
Luke Youlden
Lockwood Racing 7:59:23.9790
10 Holden Commodore VF Craig Lowndes
Steve Richards
Red Bull Racing Australia 7:59:35.7340
15 Nissan Altima Michael Caruso
Dean Fiore
Norton Hornets 7:59:13.7730

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上