MOTUL AUTECH GT-Rが、新規定で初のタイトルを狙う

2014 AUTOBACS SUPER GTの第8戦(シリーズ最終戦)、MOTEGI GT 250km RACEが、11月15日・16日の両日、茨城県との県境にほど近い栃木県芳賀郡茂木町にあるツインリンクもてぎで開催されます。1998年からシリーズ戦が開催されてきたもてぎでは、2009年以降はシーズン最終戦として開催され、柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組が前戦でタイトルを決め、新チャンピオンとして臨んだ2012年を唯一の例外として、常にチャンピオンが決定する瞬間となってきました。今年も3メーカーの5チームがチャンピオンの権利を残して、ここもてぎの最終戦を迎えるため、これまで以上に注目される1戦となりました。

2013年 MOTEGI GT 250km RACE

2013年 MOTEGI GT 250km RACE

ツインリンクもてぎのロードコースは短いストレートを、半径が小さく回り込んだコーナーで繋ぐ、いわゆるストップ&ゴーと呼ばれるレイアウトが大きな特徴となっています。その一方で、抜きづらいコースとしても知られていて、またレース距離も250kmとシリーズで屈指のスプリントレースとなっており、普段にもましてスターティンググリッドが重要で、公式予選から激しいバトルが繰り広げられることは必至です。第6戦の鈴鹿1000km、第7戦のタイに続いて今回もハイダウンフォース仕様が使用されますが、まるで真夏のレースだった鈴鹿やタイから一転、気温/路面温度ともに低いコンディションでのレースとなるのは必至。金曜日に実施される公式テストではマシンとタイヤの合わせ込みがとても重要になります。

日産勢は第3戦のオートポリスで優勝、第5戦の富士と第6戦の鈴鹿で2戦連続の2位入賞を果たしてポイントを積み重ねランキング3位につけるNISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ)を筆頭に、第2戦の富士で勝ってランキング4位につけるIMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、前回のタイで見事なパフォーマンスを見せつけたKONDO RACINGの24号車「D’station ADVAN GT-R」(ミハエル・クルム/佐々木大樹)、MOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」(本山哲/柳田真孝)の4チーム/4台が参戦。タイヤは23号車と46号車がミシュランを使用、12号車はブリヂストン、24号車はヨコハマを装着しています。

パフォーマンスを大きく左右するウェイトハンディ・システムですが、今回はGT500に参戦する全車がノー・ウェイト。ここ数戦、23号車を苦しめてきた燃料リストリクターの規制もなくなり、参加する全車が、開幕戦以来の“がちんこ勝負”となっています。ノー・ウェイトはライバルも同様ですが、前戦までポイントリーダーとして、最も大きなハンディを背負っていた23号車のパフォーマンスアップが、ライバルより大きいのは明らか。同じパッケージの46号車、他メイクのタイヤを装着する12号車や24号車にとっても、本来のパフォーマンスが戻ってくることでチームのモチベーションは高まっています。

もちろん、ライバルの動向も無視できません。第6戦の鈴鹿、第7戦のタイと連勝を飾ったレクサス勢も、ツインリンクもてぎをホームコースとするホンダ勢も、シーズン最終戦の勝利と、新規定となって最初のタイトルを狙っていることは間違いありません。ランキング3位の23号車、同4位の12号車も含めて、トップ4全車が、優勝すれば自力でチャンピオンが確定する僅差だけに、そのバトルは公式予選から、激しくなることは必至で、ファンならずとも必見です。

星野一樹とルーカス・オルドネスのコンビで戦うGT300クラスの#3「B-MAX NDDP GT-R」にも注目です。前回のタイで今季初優勝を飾った勢いをそのまま最終戦に持ち込むはずで、しかもGT500同様に今回はノーウェイト。見事な2連勝でシーズンに有終の美を飾ることが期待されています。

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上