開幕4連勝に向け、得意の富士戦に挑む

2016 SUPER GT 第5戦 - プレビュー

来たる8月6日・7日の両日、静岡県東部、駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいてAUTOBACS SUPER GTの2016年シーズン第5戦、FUJI GT 300km RACEが開催されます。富士ではゴールデンウィークにシリーズ第2戦として500kmレースが行われていますが、今回はレース距離が300km。さらに気温/路面温度とも大きく上昇し、車両にもタイヤにも、そしてもちろんドライバーにもタフな戦いが予想されます。今大会に向けての公式テストは行われていませんが、3月末の公式テストと5月の第2戦で、富士に関するデータは蓄積済み。激戦バトルの準備は完璧です。

2016年SUPER GT 第2戦 FUJI GT 500km RACE

 

今シーズンは、ミシュラン・タイヤを使用してシリーズ初の3連覇に挑む#1 NISMOの松田次生/ロニー・クインタレッリ組が開幕戦の岡山と第2戦の富士で2連勝を飾り、先日、仙台近郊のスポーツランドSUGOで行われた第4戦(第3戦に予定されていたオートポリス戦がキャンセルされたために、今シーズン3番目のレース)では、ヨコハマ・タイヤを装着する#24 KONDO RACINGの佐々木大樹/柳田真孝組が今季初優勝を挙げ、GT-Rとして開幕3連勝を飾ることになりました。不運な展開が続いて今シーズンはまだ勝ち星を上げることができていませんが、NISMOと同じくミシュランを使用する#46 MOLAの本山哲/千代勝正組と、ブリヂストン・タイヤを履く#12 TEAM IMPULの安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組も、各所で速さを見せながらトップコンテンダーとして活躍を続けています。

獲得ポイントに応じたハンディウェイトを搭載し、より激しいバトルを実現しているのがSUPER GTの大きな特徴です。昨年まではハンディウェイトは最大50kgで、それ以上になると燃料リストリクターを絞ることで対処していましたが、今シーズンはその上限が100kgまで引き上げられています。そして開幕2連勝を飾った#1 NISMO は、SUGOで獲得した2ポイント分も含めて、今回の富士には84kgものハンディウェイトを搭載して臨むことになりました。ウェイトが厳しいのは明らかですが、それでも2014年に現行規定が採用されてから5戦で4勝を挙げるなど、富士はGT-Rが得意とするコースです。もちろん、ウェイトが軽いに越したことはなく、今回はGT-R勢の中では比較的ウェイトの軽い#46 MOLAと、5月の富士で、ほぼ手中にしていた勝利をトラブルで逃した#12 TEAM IMPULの反撃に期待が高まっています。もちろん、ライバルの反撃も心しておく必要はありますが、富士用のロードラッグ仕様の競争力は高く、今回もGT-R勢を軸としたレース展開が予想されています。

一方、GT300クラスでは、星野一樹と、GTアカデミー出身のヤン・マーデンボロー(英国)のコンビがドライブし第2戦の富士で優勝した#3 NDDP RACINGに注目です。SUGOではクラス最大となる42kgのハンディウェイトに苦しみ、予選で下位に埋もれてしまったものの、決勝では怒涛の追い上げで5位入賞を飾っています。デビュー5シーズン目を迎えブレーキ性能をより向上させたGT-R NISMO GT3には、5月の富士に続いてGT500とのダブル優勝が期待されています。

以 上