平成12年8月30日
新型セダン「ブルーバード シルフィ」を発売
日産自動車は、新型セダン「ブルーバード シルフィ」を8月30日より全国一斉に発売する。
ブルーバード シルフィ 18Vi Gパッケージ
今回発売する「ブルーバード シルフィ」は、伝統的な「ブルーバード」ブランドを一新したモデルで、「洗練された上質な雰囲気と先進の環境技術を備えた程良いサイズのセダン」を商品コンセプトとしている。素材の良さや上質さを重視し、環境保全への意識を持ち、自分のライフスタイルに適した使い易いクルマを求めるオーナーを念頭に置いて開発された。同車の特長は以下の通り。
● | 上質さへのこだわり … 伸びやかでエレガントなラウンドルーフフォルムや、カフェラテ色の内装、木目調パネル、高級素材を用いて玉ぶち処理を施したシートなど、エクステリア、インテリアともに上質な仕立てとしている。 |
● | 先進の環境技術 … 「ブルーバード シルフィ」では、新たに開発した環境技術を採用。 まず、排出ガス浄化性能を大幅に向上させ、運輸省の低排出ガス車認定制度で最もクリーンな「超-低排出ガス」*1の基準値を更に50%以上下回り、“世界で最もクリーンなガソリン車(SULEV:Super Ultra Low Emission Vehicle)”「セントラCA」と同等の排出ガス浄化性能を確保*2したガソリン車を開発。同技術を、量販グレードの「18Vi(Gパッケージ含む)」に採用した。 また、燃費、実用域トルクを向上させた4気筒直噴ガソリンエンジンNEO Di「QR20DD」を新たに開発。「20XJ Gパッケージ」に搭載し、2リッター4気筒エンジンとしてトップクラスの静粛性、動力性能を実現した。 |
● | 使い勝手の良さ … クラストップレベルの最小回転半径(5.0m)*3による取り回しの良さや適度な軽さのハンドル、ポップアップ機能付2段式コンソールボックスや2点支持ルームミラーに代表される利便性の高い装備等により、乗員に対する配慮、使い勝手の良さを追求している。 |
~「ブルーバード シルフィ(BLUEBIRD SYLPHY)」車名の由来~
「SYLPHY」は、4大精霊(土・水・火・風)のひとつである風(空気)の精を表す英語の「SYLPH」からの造語。伝統的な「ブルーバード」ブランドのもつ安心感、信頼性の高さと合わせ、「ブルーバード シルフィ」の特長である上質さ、環境への優しさを表現している。
<販売目標台数> | 3,000台/月 |
<取り扱い販売会社> | NISSAN Blue Stage:日産系、モーター系各販売会社 *全車種取り扱い店(NISSAN Red & Blue)を含む |
<発表展示会> | 9月2日(土)、3日(日) |
<車両概要>
1.上質さへのこだわりを表現したエクステリア
・ 伸びやかなラウンドルーフフォルムを採用したエレガントなスタイリングとし、室内空間の開放感も生み出している。
・ ラジエーターグリルは、前後2つのパーツを組み合わせた二重構造成形とし、彫りの深さ、奥行き感を示している。
・ フロントバンパー、サイドガードモール及びリヤバンパーは、上品なメッキインサート付きとしている。
2.上質で心地良い室内空間
・ カフェラテ色の内装を採用し、明るく温かみのあるインテリアとした。
・ ドアトリム、クラスター及びセンターコンソール等に用いたバーズアイメープルの木目調パネルにより、カフェラテ色の内装を引き立てている。
・ シートは、高級素材のファインジャガード織を採用した(Gパッケージ各車)他、玉ぶちを用いて上質な仕立てとしている。
・ 運転時にはアームレストになるポップアップ機能付き2段式コンソールボックス、乗員の体型に合わせて角度と高さが調整できる2点支持ルームミラー、後席リッド付きカップホルダー(リヤセンターアームレスト内)等、上質さと利便性を兼ね備えた装備を数多く採用している。
3.先進の環境対応技術と走る楽しさを実現したエンジン
・ 「18Vi(Gパッケージ含む)」の「超-低排出ガス」車は、今春から米国カリフォルニア州で販売されている“世界で最もクリーンなガソリン車(SULEV:Super Ultra Low Emission Vehicle)”「セントラCA」と同じ「QG18DE」エンジンを搭載している。「セントラCA」の排出ガス浄化技術を改良し、触媒数を削減するなどスリム化した排気システムとしながら、「セントラCA」同等の排出ガス浄化性能を確保し、都市の空気よりクリーンな排出ガスレベルを実現している。
また、同車の排出ガスレベルは、「超-低排出ガス」の基準値を更に50%以上下回っており、同レベルをクリアしたガソリン車としては最もクリーンである。(具体的な数値は、下表参照。)
<排出ガスレベル(10・15モード、g/km)>
HC | NOx | CO | |
ブルーバード シルフィ(1.8L、2WD) | 0.01 | 0.01 | 0.33 |
「超-低排出ガス」レベル | 0.02 | 0.02 | 0.67 |
平成12年排出ガス規制値 | 0.08 | 0.08 | 0.67 |
【「超-低排出ガス」車の主な採用技術 】
- エンジンから出る排気の低減に効果的な「高速噴流型ハイスワール燃焼」
- エンジン始動直後の触媒昇温性能と触媒の浄化性能を向上する「超低ヒートマス担体触媒」(改良型)
- エンジン始動直後のHCを一時的にトラップし、触媒活性後に浄化する「2ステージ式高効率HCトラップ触媒システム」(改良型)
- 触媒転化率の改善を図る「高精度空燃比制御システム」
更に、「連続可変電子制御型スワールコントロールバルブ」「高応答型EGRバルブ」等の最適制御や、「高精度空燃比制御システム」の活用による燃焼効率の向上等を図り、平成22年度燃費基準もクリアしCO2排出量低減も実現している。
・ 「20XJ Gパッケージ」に搭載している新開発4気筒直噴ガソリンエンジン「QR20DD」は、筒内直噴システムの採用、アイドリングの低回転化及びCVTとの組合せ等による燃費の向上(16.4km/L、10・15モード 運輸省審査値)、またアルミラダーフレームを採用した高剛性構造やコンパクトバランサーシステムの採用等により静粛性の向上を果たしている。更に、低回転域のトルクを約15%向上させ(SR20DE比)、通常走行時の快適性、上り坂等での力強さを確保し、2リッター4気筒エンジンとしてトップクラスの静粛性、動力性能を実現している。
4.環境への配慮
日産自動車では、環境保全と資源の有効活用を推進するため、全社的に積極的な取り組みを実施している。
「ブルーバード シルフィ」は、平成12年排出ガス規制に全車適合している他、平成22年度燃費基準にも適合し(一部グレードを除く)、大気汚染及び地球温暖化の防止に寄与している。このため、何れか一方の自動車取得税優遇措置*4を受けられる。また、「QG18DE」、「QG15DE」エンジン搭載車については、東京都登録の場合、自動車税減税の対象*5となる。
排出ガス規制、燃費基準適合車
駆動 | 2WD | 4WD | |||
エンジン | QR20DD (NEO Di) |
QG18DE | QG15DE | QG18DE | |
ミッション | ハイパーCVT-M6 | E-ATx | MT | E-ATx | |
規制 及び基準 |
平成12年 排出ガス規制 |
◎ | ◎ 超-低排出ガス |
◎ 良-低排出ガス |
◎ 良-低排出ガス |
平成22年度 燃費基準 |
◎ | ◎ | ◎ | - |
良-低排出ガス:平成12年基準排出ガス25%低減レベル
超-低排出ガス:平成12年基準排出ガス75%低減レベル
この他、リサイクル可能率90%の達成*6や、鉛を使用しない部品への代替等、環境保全に対して積極的な取り組みを行っている。
5.世界トップレベルの安全性
世界トップレベルの衝突安全ボディ「ゾーンボディ」を採用し、フルラップ前面衝突(55km/h)、オフセット前面衝突(64km/h)を始め、側面衝突(55km/h)、後面衝突(56km/h)など、世界各国の基準及びこれを上回る様々な独自の厳しい試験を実施し、世界トップレベルの安全性を確保している。
<全国希望小売価格(消費税を含まず)> (単位:千円)
駆動 | グレード | エンジン | ミッション | 価格 | |
2WD | 20XJ Gパッケージ | QR20DD (NEO Di) |
ハイパーCVT-M6 | 2,062 | |
18Vi | Gパッケージ | QG18DE | E-ATx | 1,864 | |
1,764 | |||||
15i | Gパッケージ | QG15DE | E-ATx | 1,699 | |
5MT | 1,649 | ||||
E-ATx | 1,599 | ||||
5MT | 1,549 | ||||
4WD | 18Vi-4 | QG18DE | E-ATx | 1,948 |
ハイパーCVT M-6:6速マニュアルモード付無段変速機、E-ATx:フルレンジ電子制御4速オートマチック、5MT:5速マニュアル
*1: | 今年4月より運輸省が、一般消費者の選択を通じ、排出ガス低減性能の高い自動車の普及を促進するために開始した低排出ガス車認定制度で、排出ガス量の低減レベルが最も厳しい「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」をクリアした低公害車。 平成12年排出ガス規制…CO、HC、NOxの排出レベルを8万km走行後(社内測定モード)でも現行規制値の約1/3へ低減。燃料蒸発ガス規制強化、排気制御部品の故障診断装置など、今年10月以降施行される排出ガス規制。 |
*2: | 「セントラCA」は、昨年11月、California Air Resources Board(カリフォルニア大気資源委員会、略称:CARB)より、米国カリフォルニア州のゼロ排気車(Zero Emission Vehicle)クレジットの適用を初めて受けた。「ブルーバード シルフィ」の「18Vi(Gパッケージ含む)」のマフラーからの排出ガスレベルは、“世界で最もクリーンなガソリン車(SULEV)”「セントラCA」と同等である。 |
*3: | 1.5L車、4WD車の最小回転半径は、それぞれ4.6m、5.1m。 |
*4: | 平成12年排出ガス規制適合車は、平成12年9月30日まで自動車取得税が1%軽減される。また、平成12年10月1日から平成13年2月28日まで自動車取得税が0.1%軽減される。 平成22年度燃費基準達成車は、平成13年3月31日まで自動車取得税が自家用車登録で15,000円軽減される。 |
*5: | 七都県市低公害車指定制度の新基準に適合しているため、新規登録の翌年度から3年間自動車税が30%軽減される。 |
*6: | 日産独自の算出基準による(重量ベース) |
(了)
日産自動車の関連会社である(株)オーテックジャパン(本社:神奈川県茅ヶ崎市、社長:相部 剛)は、ブルーバードシルフィの発売にあわせて、ライフケアビークル※「アンシャンテ」を設定し、平成12年8月30日より全国一斉に発売する。
※ライフケアビークル:日産自動車グループでは、生活のいろいろなシーンでお役に立ちたいとの意味を込めて、福祉車両を「ライフケアビークル」(LV:Life Care Vehicle)と呼んでいる。
<車両概要>
ブルーバード シルフィ「アンシャンテ」は、高齢者の方、下肢に障害をお持ちの方など、車への乗り降りに不自由を感じている方が乗り降りしやすいように、助手席に回転シートを標準装備した車両である。
【ブルーバード シルフィ「アンシャンテ」の特長】
・ 助手席が簡単な手動操作で90度回転する。
・ 助手席回転シートで体をひねらずに乗り込める。
・ 運転中でも助手席にいる同乗者に目が届くので安心できる。
・ 障害をお持ちの方、お年寄りだけでなく、和服をお召しの方等にも最適である。
ベース車 | 2WD 18Vi |
エンジン | QG18DE |
ミッション | E-ATx(フルレンジ電子制御4速オートマチック) |
乗車定員 | 5名 |
主な仕様・装備 | ・アンシャンテ専用「助手席回転シート」 ・胸部固定ベルト(オーテック扱いディーラーオプション) ・車いす収納装置(オーテック扱いディーラーオプション)<2000年10月発売予定> |
ボディカラー | ベース車に準ずる |
取り扱い販売会社 | NISSAN Blue Stage:日産系、モーター系各販売会社 ※全車種取り扱い店(NISSAN Red & Blueを含む) |
<ブルーバード シルフィ「アンシャンテ」全国希望小売価格(消費税を含まず)>
車種 | エンジン | 乗車定員 | ミッション | 価格 |
アンシャンテ | QG18DE | 5名 | E-ATx | 1,889 |
(了)