'快適・快速 ハイトワゴン' 「ティーノ」を新発売

日産自動車では、「快適・快速 ハイトワゴン」をコンセプトに開発した「ティーノ」を12月22日より全国一斉に発売する。

 今回発売する「ティーノ」は、広い室内空間に新しい機能を包み込んだ、ワイド、ショート、ハイトな「ティーノ・プロポーション」を特長とするオールマイティなハイトワゴンである。ショートボディに高さと幅を生かしたゆとりある室内空間は、2列シートに6名が乗車できる。後席は3座それぞれを脱着することのできるリヤマルチユースセパレートシートとしており、目的に応じた多彩なシートアレンジメントを可能としている。
エンジンは、2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジン「SR20DE」と1.8リッター直列4気筒ガソリンエンジンNEO「QG18DE」<リーンバーン>の2種類を設定した。「SR20DE」エンジン搭載車には、スムーズで力強い走りと燃費の向上を実現する無段変速機 CVTを採用している。また、高剛性ボディ&シャシーが、高い操縦安定性と静粛性を実現するとともに、優れた取り廻し性能により、小回りのきくキビキビとした走りを特長としている。
 さらに、本年10月に発売した新型「サニー」で好評の新世代プラットフォームや世界トップレベルの衝突安全性能を実現した「ゾーンボディ」の採用に加え、万一の衝突時に歩行者の下肢及び膝に与える傷害を軽減するフレンドリーバンパー(フロント)や、ABS+ブレーキアシスト+EBD、運転席・助手席アクティブヘッドレストの全車標準装備などにより、高い安全性を実現している。
 環境面では、HYPER CVTの採用や、NEO「QG18DE」<リーンバーン>エンジンにより大幅な燃費の向上を実現した。また、2.0リッター全車を、排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV仕様(Low Emission Vehicle)としている。

「ティーノ」(Tino):スペイン語で理性、判断の正しさという意味。
家族全員に親しみやすく、新しい生活を感じさせる賢い選択のクルマであることを表現している。

<販売目標台数>        5,000台/月

<取り扱い販売会社>      サニー系各販売会社
プリンス系各販売会社
チェリー系販売会社

<発表展示会>         平成11年1月4日(月)~10日(日)
※展示会開始日は販売会社によって異なる。

<車両概要>
1.新しさと躍動感のある個性的なスタイリング
・フロントビューは、ウイング形状のフロントグリルとフロントターンランプを4灯式ヘッドランプの下に配した独特の3次曲面ランプにより、立体感のあるダイナミックなデザインとした。
・サイドビューは、カウルを前方に出したモノフォルムシルエットに、鋭いウエッジを伴ったスピンドルシェイプ(紡錘形)のサイドウインドウや、ボディと一体感のある立体的な樹脂製サイドシルが躍動感を演出している。
・リヤビューは、ワイドな車幅と、流れるように膨らんだブリスターフェンダーが安定感を演出している。また、バックドアウインドウに沿ったデザインのリヤコンビランプにより、独自の雰囲気を醸し出すとともに、後方からの高い視認性が得られる。
・インテリアには、開放感と安心感を演出する伸びやかに広がるインストルメントパネルを採用した。新感覚の横型センタークラスターには、ユニバーサルデザインの考え方を採り入れた、操作のしやすいオーディオなどのスイッチ類を設定している。また、メーターは夜間や薄暮時での視認性を向上させた新開発の3次元面発光ホワイトメーターとしている。
・シートは一体感を表現する新しいデザインとしている。
・なお、今回(株)オーテックジャパン扱いとして、大型エアロタイプバンパー他専用のエアロパーツ、16インチアルミロードホイール、専用内装色などを採用した、ヨーロピアンテイストのスポーティグレード「エアロスポーツ」を設定した。2.開放的で自由自在な室内空間
・全幅を1,760mm、全高を1,610mmとすることにより、Sクラス並の全長4,270mmからは想像できない広い室内空間とラゲッジスペースを実現した。
・室内の幅を1,500mmとし、前・後席とも3名が座れるスペースを確保するとともに、1,220mmの室内高が広々とした室内空間を実現している。また、コラムシフトと足踏み式パーキングブレーキを組み合わせ、前席ウォークスルーとして、高い利便性・居住性が得られる。
・前席はマルチユースベンチシートにより、いざというときには3名乗車を可能とした。後席は3座独立のマルチユースセパレートシートとし、ダブルフォールディングや脱着機構、リクライニング機構を設定して、目的に応じた多彩なシートアレンジメントを実現した。さらに、中央席をはずして、両サイドの席を内側へ寄せて取り付ければ、200mmのロングスライドが可能となり、シーマを上回るゆとりのニールーム650mmを実現している。
・トノボード下のラゲッジスペースは、6名乗車時でMクラスセダン並の440リットル(VDA方式)を確保した。また、シートをダブルフォールディングすればラゲッジルームの長さは1,335mm、シートをはずせば1,665mmとなり、用途に応じてスノーボードや26インチのマウンテンバイクなど、様々なアイテムを収納することができる。
・前席はヒップポイント地上高を650mmとし、乗降時の腰の上下移動を少なくするとともに、ドア開口部を広げ、サイドシルとフロアとの段差を少なくして、楽に乗り降りができるようにした。また、ドライビングポジションは人間工学に基づき、長距離ドライブでも疲労感の少ない快適な着座姿勢が得られるようにした。
・前席は高いアイポイントにより、車両感覚のつかみやすい良好な視界を確保した。また、後席はヒップポイント地上高を前席より約50mm高くして、見晴らしがよく開放感のあるスペースを実現した。

3.快適な走行性能
・軽快でシャープなエンジンレスポンスの「SR20DE」エンジンとスムーズで快適な走りと燃料経済性が高いNEO「QG18DE」<リーンバーン>エンジンを採用した。

 

・「SR20DE」エンジン搭載車には、無段変速機HYPER CVTを採用し、変速ショックのないスムーズで力強い加速を実現した。また、HYPER CVTには低速ロックアップ付き「E-Flowトルクコンバーター」を採用し、坂道発進や車庫入れなどの微低速運転時の運転操作性に加え、発進加速性能や燃費の向上を図った。
・快適な走りと高い操縦安定性を確保するために効果的な車体補強を実施した高剛性ボディを採用するとともに、吸遮音材の最適な配置により、高い静粛性を確保し、会話が弾む静かな室内を実現した。
・ブレーキシステムには、全車に4輪ディスクブレーキを採用し、ブレーキフィーリングの向上と安定した制動性能を確保した。

4.取り廻しの良さ
・ワイドトレッドの特長を生かし、フロントタイヤの切れ角を多く取ることにより、最小回転半径で4.9mとSクラスセダン並の優れた取り廻し性能を実現した。

5.クラストップレベルの安全性
日産自動車では、「インフォメーションセーフティ(危険を予知する安全技術)」、「コントロールセーフティ(危険を回避する安全技術)」、「インパクトセーフティ(被害を最小化する安全技術)」の3つの砦からなる「トリプルセーフティ(安全の3つの砦)」という安全思想を基に、さらなる安全性の向上を目指したクルマづくりを行っている。
今回の「ティーノ」でも、この「トリプルセーフティ」の思想に基づき、多くの安全技術を採用し、最高水準の安全性を実現している。

■安全採用項目一覧
●「インフォメーションセーフティ(危険を予知する安全技術)」
・最適配光丸型4灯C.S.Rハロゲンヘッドランプ
・バックビューモニター
・ロングライフ撥水ガラス(フロントドアガラス)
・フロント無段間けつ式マルチリンクワイパー  など
●「コントロールセーフティ(危険を回避する安全技術)」
・ABS(アンチロックブレーキシステム)
・ブレーキアシスト
・EBD(電子制御制動力配分システム)     など
●「インパクトセーフティ(被害を最小化する安全技術)」
・「ゾーンボディ」
・運転席・助手席アクティブヘッドレスト
・フレンドリーアッパーインテリア
・フレンドリーバンパー(フロント)
・デュアルエアバッグ(運転席・助手席SRSエアバッグシステム)
・頭部保護機能も持つサイドエアバッグ(運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム)
・運転席・助手席ロードリミッター付プリテンショナーシートベルト
・チャイルドシート固定機構付シートベルト(後席左右2席)
・耐水タイプのパワーウインドウスイッチ    など
6.環境への配慮
・2.0リッター全車にHYPER CVTを採用し、従来の4速オートマチック車に対し、それぞれ約20%の燃費向上とCO2の削減を実現した。(10・15モード)
・2.0リッター全車を10・15モードでの排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV(Low Emission Vehicle)仕様とし、よりクリーンな排気を実現した。LEV仕様は七都県市低公害車指定制度および京阪神6府県市低NOx車指定制度等の排出ガス基準をクリアしている。また、国の「物品等の環境負荷の少ない仕様、材質等に関する推奨リスト」のガイドラインもクリアしている。

 「ティーノ」LEV 排出ガス値(10・15モード)
(単位:g/km)

・ 1.8リッター全車をリーンバーンとし、高い燃費性能を実現した。
・ リサイクル性の向上にも積極的に取り組み、リサイクル可能率90%*を達成した。
*日産独自の算出基準による(重量ベース)
・水質保全、鉛の使用削減など、様々な環境対応に積極的に取り組んだ。

(了)

 

 

 

日産自動車の関連会社である(株)オーテックジャパン(本社:神奈川県茅ヶ崎市、社長:相部 剛)は、今回の「ティーノ」の発売にあわせて、ライフケアビークル※「アンシャンテ」を設定し、平成11年2月22日より全国一斉に発売する。

※ライフケアビークル:日産自動車グループでは、生活のいろいろなシーンでお役に立ちたいとの意味を込めて、福祉車両を「ライフケアビークル」(LV:Life Care Vehicle)と呼んでいる。

<車両概要>
ティーノ「アンシャンテ」は、高齢者の方、下肢に障害をお持ちの方など、車への乗り降りに不自由を感じている方向けに工夫を施した車両である。
具体的には、フロントマルチユースベンチシートをセパレートシートに変更するとともに、それぞれ手動で外側に95度回転/スライドし、シート座面が地上から460mmの位置まで電動で降りてくる「助手席スライドアップシート」を装備した。
このシートにより、乗り込む時の姿勢からくる体への負担を減らし、さらに、介助者の腰にかかる負担を軽減する。

 

 

(了)