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日産自動車、米国ミシシッピー州キャントンに新車両組立工場建設を決定、9.3億ドルを投資

本件は、米国ミシシッピー州ジャクソンにて現地時間11月9日午前9:30(日本時間11月10日午前0:30)に発表しております 。 

2000年11月10日

日産自動車、米国ミシシッピー州キャントンに新車両組立工場建設を決定、9.3億ドルを投資
~25万台を生産する新工場建設により、更に北米事業を強化~

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、本日、米国ミシシッピー州マディソン郡に、9.3億ドルを投資し新たに車両組立工場を建設すると発表した。これは、日産リバイバル・プラン(以下、NRP)で掲げた継続的な利益ある成長を図るための最初の重要なステップとなるものである。
同社のカルロス ゴーン社長は記者会見で「NRPの予想を上回る進展と力強い業績の回復がなければ、今回の決定はあり得なかった。」と述べた。先週、同社は今年度の中間期の当期利益見込みが15.8億ドル(1702億円)となり、過去10年間で最高値となると発表している。
ジャクソンの約25km北方に位置する新工場では年間25万台が生産される。2001年4月に新工場の建設に着工し、2003年夏の稼働開始を予定している。従業員数はフル操業時には4,000人に達する見込みである。
同工場では、フルサイズ・ピックアップ・トラック、フルサイズ・スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)、及び次世代ミニバンを生産する。同社はこれらの新型車投入により、需要が旺盛なフルサイズ・トラックやSUV市場へ参入すると同時に、ミニバン市場でのプレゼンスを強化していく。
また、ゴーン社長は「今回の投資があってこそ、北米の商品ラインアップの強化、事業の発展を目指すことができる。強固な利益ある成長の基を築くには、適切な商品を適切な場所でつくることが不可欠である。これにより、マーケットへの対応力を高めることができ、コストを削減し、為替変動リスクも軽減することができる。」とも述べている。
同工場の建設決定にあたり、ローニー・マスグローブ(Ronnie Musgrove)ミシシッピー州知事は以下のようにコメントしている。「日産自動車のような有力な企業市民を歓迎できることをミシシッピー州として誇りに思っている。我々は雇用機会の創出等の経済効果 だけでなく、同社による高い品質の車両の生産や地域貢献活動にも期待している。日産は、全世界にプレゼンスを有する活力溢れるグローバル企業で、利益ある成長に向けて邁進している企業である。そのような同社の成長路線の一翼を担えることに、我々ミシシッピー州民は胸を躍らせている。」(日産自動車 広報部による仮訳)
米国新工場の建設地としてミシシッピー州を選択した理由は、質の高い労働力が確保でき、良好な用地とインフラやビジネスへの支援体制が整備されていることによるものである。更には、州や地方自治体並びに連邦政府からも多大なる協力とコミットメントを得られたからである。
新工場建設に対する投資は、先の7月に発表したテネシー州デカードのエンジン工場の拡張、及び同州スマーナ車両生産工場の生産能力の最大活用といった、今後4年間に亘る10億ドル規模のプロジェクトに追加して実施するものである。新工場の建設により、北米での生産能力は、既存の車両生産工場(メキシコのアグアス・カリエンテス及びクエルナバカ)と合わせ、合計115万台に達することになる。
同社は、現在の商品ラインアップで、今年度北米市場で100万台の販売を見込んでいる。
 
 同社は、NRPのもとで2000年度から2002年度の間に、グローバルで投入する22車種の新車の内、北米市場に10車種を新たに投入する。これらの商品は、2003年に新工場で生産されるモデルの市場投入に先駆けて発売される。
今回の投資は、短・中期的には米国市場が軟化する予測も踏まえた上で、決定を下したものである。
 
 尚、同工場建設への投資を実施しても、2002年度末までに自動車事業の有利子負債総額を7000億円以下に削減する目標の変更は行わない。同社では、先週発表した今年度決算の見通 しの中でも、有利子負債の削減計画は順調に進んでいることを明らかにしている。また、同社はミシシッピー州及びグローバルな金融パートナーと連携を図り、資金調達の最適化を行っている。

以 上