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日産自動車、タイから新型グローバルコンパクトカー「マーチ」の輸出を開始

−高品質と価格競争力とを両立する新しいビジネスモデルが本格稼働 −

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン)の子会社であるタイ日産自動車会社(以下、NMT: Nissan Motor Thailand)は、新型グローバルコンパクトカー「マーチ」のタイ国外向け輸出が6月上旬より開始されたことを記念し、30日、日産の社長のカルロス ゴーンおよびトライロン スワンナキーリー副首相ほかタイ政府要人出席の下、バンコク市の東約20キロに位置する同社の車両組立工場において出荷式を行った。

新型「マーチ」の供給にあたっては、高い品質の維持とコスト競争力の視点から、新たなグローバル生産体制を構築している。最初の生産開始国であるタイでは2010年度、90,000台の新型「マーチ」を生産し、拡大するタイ国内市場に供給するとともに、日本を中心に中国、インドネシア以外のアジアおよびオセアニア地域へ輸出する予定である。

出荷式に出席したNMT社長の長谷川亨は、次のように語った。
「新型マーチは、NMTでの徹底したモノづくり、生産管理システムやサプライヤーとの緊密な協力によって品質要求の厳しい日本市場においても高い評価を頂ける商品に仕上がったと自負している。関係各位の並々ならぬ努力により、本日この出荷式を迎えることが出来たのは、NMTの誇りでもあり、タイにおける日産にとっての新しい一歩になる。」

同車はインド、チェンナイ工場でも「マイクラ」のモデル名で生産され、本年7月には欧州、中東、アフリカ地域の100カ国以上への輸出が開始される。さらにメキシコ、中国でも生産され、グローバルに160以上の国と地域で販売される。その結果、2013年には「マーチ」と同じプラットフォームを使用した小型車を全世界で100万台以上販売する計画である。

新型「マーチ」をグローバルに供給する各工場では、日産が世界各国で展開している日産生産方式(NPW: Nissan Production Way)を採用し、高い品質と魅力ある価格を両立させている。具体的には、各国の生産技術者を日本にあるグローバル車両生産技術センター(GPEC: Global Production Engineering Centre)に集め、NPWに基づいた品質向上研修を実施している。また、タイで生産する車両の組み立て部品は、およそ90%の比率で現地化されているが、高い品質水準を確保するため、日本から派遣されたサポートチームがサプライヤーを個別に訪問し、緊密なネットワークを構築している。さらにNMTでの生産立ち上げ準備にあたっては、追浜工場など日本の生産拠点から現場の工長層や指導員などが派遣され、NMTのチームと共同で現地生産プロセスの向上を図ることで、日本と同等の「日産品質」を確保している。

このような部品から車両組み立てに至る総合的な品質管理システムに加え、NMTの車両組み立て工場には最終検査工程において細心の注意を払い車体および性能を検査する「念入り」ラインが新設されるとともに、本年7月に発売する日本向け「マーチ」については追浜工場にも納車前検査工程が採用され、日本市場における高い品質要求に応える万全の体制をとっている。

各国に先駆け、3月に販売が開始されたタイでは、年間2万台の販売目標に対し、これまでに約1万6000台の「マーチ」を受注しており、今後の輸出先拡大、および更なる需要の拡大を見据えて、生産能力増強の検討も行っている。

以 上