日産の中国合弁会社、東風日産の新エンジン工場が完成

合わせて花都乗用車生産工場の年間生産能力を27万台に拡大
東風日産新エンジン工場竣工式

日産自動車と東風汽車工業投資有限公司との合弁企業である、東風汽車有限公司(本社:中国湖北省武漢市、総裁:中村 克己)は28日、04年末より広東省広州市花都区に建設していたエンジン工場の竣工式を開催した。


同工場では、直列4気筒1.6リッターの「HR16DE」エンジンの生産を近く開始し、続いて同2.0リッターの「MR20DE」を追加する。「HR16DE」エンジンは、東風日産の「ティーダ ハッチバック」および「ティーダ セダン」、また「MR20DE」エンジンは今秋から販売を開始する「ブルーバード シルフィ」に搭載する。同工場立ち上げ時の年間生産能力は18万基であり、2008年までに段階的に36万基に引き上げられる。

両エンジンは、日産、ルノーが両社の最量販ゾーンを担う世界戦略エンジンとして共同開発したモデルで、実用域での優れた燃費と力強い加速性能を両立している。日産が日本国内で生産する同エンジンは、「ティーダ」(HR/MRエンジン)、「セレナ」(MRエンジン)をはじめ幅広い車種に搭載されている。

新エンジン工場では、日産がグローバルで展開する日産生産方式(Nissan Production Way: NPW)を採用した。同じくNPWを採用する東風の車両生産工場との同期化により、お客さまへの納車のリードタイムの短縮を目指している。また、NPWの特徴であるNIMS(Nissan Integrated Manufacturing System)の採用により2種混流生産ラインを実現し、生産性の向上を図った。

また、東風日産では、「ティーダ」等の生産工場である花都区の乗用車工場に新たに6億人民元(約86.4億円)を投資し、同工場の年間生産能力を現在の15万台から06年末までに27万台に引き上げる。

2005年の中国市場における東風日産の乗用車販売台数は前年比159%増の15万7,516台であった。同社は、現地の販売店舗数を現在の200店舗から本年末までには250店舗に増やす予定でおり、販売ネットワークの拡充により2006年には20万台の乗用車販売を目指す。

注:為替レートについては最近の為替相場、1人民元=14.4円をもとに換算した。

 

以 上