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日産自動車、環境とゼロ・エミッション・モビリティ実現の象徴となる、新グローバル本社屋の竣工式を実施

—日産とモビリティの新たな時代を構築—
グローバル本社

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は2日、神奈川県横浜市のみなとみらい21地区にかねてより建設中であったグローバル本社屋がこのほど完成し、竣工式を実施した。グローバル本社は、CO2排出量の低減とエネルギー効率の2点の環境性能に深く配慮している。

新グローバル本社ビル外観

新グローバル本社ビル外観

また、日産は、同日の竣工式に合わせて、排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車、「リーフ」を初公開した。日産はお客さまのニーズを満たすため、同車を手頃な価格設定とするとともに、1回の充電で160km(100マイル)の航続距離を可能とするなど、お客様のニーズを満たす設計としている。2010年度後半には日本、アメリカのみならず、欧州でも販売が開始される。

社長のカルロス・ゴーンは「日産は1933年に創業したこの地に戻り、日産にとって、またモビリティにとって新たな一歩を踏み出す。今日は、日産の将来への自信を更に深められる素晴らしい日である。」と語った。

同日行われたオープニングセレモニーには、小泉純一郎元内閣総理大臣、松沢成文神奈川県知事、中田宏横浜市長ほか多くの来賓が出席した。

グローバル本社は、環境面において、自然エネルギーの有効活用を積極的に進めるとともに、旧本社ビルに対し27%以上のCO2排出量削減を達成して、CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)の最高ランクであるSクラスを2008年10月に取得した。また、2008年5月には、環境省のクールシティ認証も得ている。

建築家の谷口吉生氏により設計監修された新本社屋は、地上22階、地下2階の構成で、床面積は約80,000m2、従業員約2,800人が勤務する。1階には、広さ約4,000m2のギャラリーを有し、国内で販売しているほぼ全ての車種や海外専用車など約30台の車両展示スペースをはじめ、技術情報や企業情報の発信、専用グッズの販売コーナーと、600人を収容するNISSANホール(講堂)を配する。ギャラリーより吹き抜ける2階部分には、横浜駅からみなとみらい21地区を繋ぐ公共の通路(通称:NISSANウォーク)が貫通し、みなとみらいの北玄関として新たな動線を創出する。

オフィスフロアは、柱や壁を極力排した開放的空間をベースに、上下階を全て中央、および南北の吹き抜けでつなぎ、部署間の活発なコミュニケーションやコラボレーションを促す特殊な空間を設けるなど、先進性、機能性に富んだ構造となっている。

環境面での具体的な取り組みは下記の通り。

  1. 積極的な自然光の活用:外壁を全て桟とガラスで構成したことに加え、太陽を自動追尾する集光レンズ(5基)で中央吹抜けに太陽光を積極的に取り込むことによって、自然光を最大活用。自動調光システムとの組み合わせで、適正照度を保ちながら、省エネルギーを実現。
    また、外観上の特徴の1つになっているルーバーは、簾(すだれ)という和のイメージを表現しながら、夏の直射日光を制御し、その他の季節の光は積極的に透過させる構造となっており、照明のみならず、空調エネルギーの抑制にも大きく貢献。
    自然光の活用
  2. 積極的な外気の活用、効率的な空調システムの採用:高断熱ガラスとルーバーの採用により、温度上昇を抑制。また、外壁部に設置されたダンパーにより、風速・湿度をセンサーで自動感知しながら、外気を積極的に導入することによって、外気温を利用し、空調エネルギーの抑制を図るとともに、中央吹抜けの上昇気流を利用した自然換気を促し、換気エネルギーの抑制も実現。さらに、空調システムもタスクアンビエント空調の採用によって、効率を高めた。
    自然光の活用

    中央吹き抜けを使い、積極的に外気を活用

  3. 資源の再利用、緑化: 処理された雨水・雑排水・厨房排水を、トイレの洗浄水および一部植栽への散水に利用。また、外構部分は、周辺緑地との調和を図りながら緑地帯を設け、ギャラリー屋上部分の緑化を積極的に進め、緑化率11%を実現。
  4. BEMS(Building Energy Management System)への対応:ビルのエネルギー設備全体の省エネ監視・制御を、自動化・一元化する制御管理システムを採用。エネルギー運用状況データの収集からその分析、運転の最適化、故障予兆監視など、総合的なマネジメントによる省エネルギーを実現。
  5. CO2排出量の削減:ビル全体での効率化を図った結果、旧本社ビル(本館、新館合計)に対し年間約3,800tのCO2削減を達成(既存本社ビル本館・新館年間CO2排出量14,000t/年、新本社ビル年間CO2排出量10,200t/年)

社長のカルロス ゴーンは、「日産自動車は、創業した横浜の地に41年ぶりに戻ってきた。本日お披露目した新しいオフィスは、『人に焦点を当て、地球に貢献するイノベーションを通じて、より良い世界を作り上げる』という我々の決意を象徴するものである。」と語った。

<関連情報> 日産 グローバル本社ウェブサイト

以 上