「アベニール」をマイナーチェンジ

　日産自動車は、アベニールをマイナーチェンジし、５月２４日より全国一斉に発売する。

　アベニールは、平成１０年８月に「Dynamic Style Tourer」をコンセプトにフルモデルチェンジして以来、「HYPER CVT-M6」による軽快な走りと、収納性に優れた使い勝手の良いラゲッジルーム等、スポーティで実用性を兼ね備えたワゴンとして人気を得ている。
　今回のマイナーチェンジでは、フロント周りを中心とした外観の変更、インストルメントパネルをはじめとする内装の一新により、スポーティ感を向上させた。さらに、世界で初めてＣＶＴを利用した「車間自動制御システム」や、クラス初の７インチワイド画面ＴＶ／ナビゲーションシステムを設定する等、装備面での充実を図った。
　また、ターボ車を除く４ＷＤ車は、新たに「HYPER CVT-M6」と軽量でコンパクトな「オートコントロール４ＷＤ」を組み合わせることで、従来の４ＷＤ車に比べ、約２０％の燃費向上を実現した。
　さらに、ＳＲ２０ＤＥエンジンは出力特性を変更し、出力及びトルクの向上を図った。
尚、ＱＧ１８ＤＥエンジン搭載車については、全車平成１２年排出ガス規制に適合するとともに、４月より運輸省が開始した低排出ガス車認定制度で、「良－低排出ガス車」に認定されている。
また、このマイナーチェンジと同時に、本年で「アベニール」が誕生１０周年になることを記念したお買い得車「V Limited」シリーズを設定する。

＜車両概要＞
　１．外観の変更
・従来車では、「ＧＴ４シリーズ」と「サリューシリーズ」で２通りのフロントデザインとしていたが、好評な「ＧＴ４シリーズ」のイメージに統一し、フロントバンパーも全車に大型エアロバンパーを採用した。
・新造形の１６インチアルミロードホイール及びフルホイールカバーの採用、リヤコンビランプのレンズ色の変更、全車に車体色ドアハンドルの採用等、より引き締まった印象を与えるものとした。

　２．内装の変更
・インストルメントパネルを、曲面を多用したスポーティなデザインに全面変更。さらに、インストルメントパネル中央上部に７インチワイド画面の液晶モニターを配置し、一体感を強調するとともに、優れた視認性も確保している。また全車にファインビジョン２眼メーターを採用した。
・ドアトリムをインストルメントパネルとの連続性を持たせたデザインに変更するとともに、シート表皮も全面変更し、新内装色グレーを基調にツートーンコーディネートとし、スポーティかつ上品さを感じさせる内装とした。
・全車に「足踏み式パーキングブレーキ」を採用し、操作性の向上を図った。

　３．仕様装備の充実
・ＣＶＴを利用した「車間自動制御システム」は、レーザーレーダーからの情報により自車の走行レーンと先行車を認識し、自動的にアクセル開度やエンジンブレーキをコントロールすることで、一定の車間距離と車速を保ち、高速走行や長距離運転時におけるドライバーの負荷を軽減するシステムである。疲労軽減だけでなく、実用燃費の向上も期待できる。
・７インチワイド画面ＴＶ／ナビゲーションシステムに、車両情報表示機能を組み合わせたアベニールマルチインフォメーションディスプレイを設定した。

　４．パワートレーンの変更
・スポーティな走りで好評の「HYPER CVT-M6」を、４ＷＤのワゴン車で初めて設定し（ターボ車を除く）、同じく新たに採用した軽量でコンパクトな「オートコントロール４ＷＤ」との組み合わせにより、約２０％の燃費の改善を図った。（9.6km/L　→　11.6km/L）
・ＳＲ２０ＤＥエンジンの出力特性を改善し、出力及びトルクの向上を図った。

出力 Kw(PS)/rpm：4WD 103(140)/5600､2WD 107(145)/6400 → 4WD､2WD 107(145)/6000
トルク N･m(kgm)/rpm:4WD 186(19.0)/4800､2WD 178(18.2)/4800 → 4WD､2WD 186(19.0)/4800

　５．環境への配慮
・ＱＧ１８ＤＥエンジン車は、全車平成１２年排出ガス規制に適合しており、これにより自動車取得税減税*1の対象となっている。さらに４月より運輸省が開始した低排出ガス車認定制度で、「良－低排出ガス車」*2に認定されている。また、七都県市低公害車指定制度の新基準や京阪神六府県市低ＮＯx車指定制度の新基準等の排出ガス基準もクリアしている。

＊１　平成１２年排出ガス規制適合車は平成１２年９月３０日まで自動車取得税１％軽減される。また平成１２年１０月１日から平成１３年２月２８日まで自動車取得税が０．１％軽減される。
＊２　ＨＣ（炭化水素）、ＮＯxの排出量が、平成１２年排出ガス規制値よりも２５％以上５０％未満低減されている。

　６．安全
・２ＷＤ車については、従来から標準装備のＡＢＳ、ブレーキアシストに加え、新たにＥＢＤ（電子制御制動力配分システム）を標準装備とし、乗車人数や積載重量の変化による制動距離の差を小さくした。

　７．車体色の変更
・車体色には従来より設定のあるホワイトパール（３Ｐ）＊、コバルトブルー（Ｍ）、＊、スーパーブラックの他、新色としてシャーベットシルバー（ＴＭ）＊、アスリートシルバー（Ｍ）＊、スーパーレッドの３色を設定した。

＊３Ｐ：スリーコートパール、ＴＭ：チタンメタリック、Ｍ：メタリックの略

　８．「アベニール」誕生１０周年記念車「V Limited」シリーズの設定
・今年でアベニールが誕生してから１０周年になることを記念し、７インチワイド画面ＴＶ/ナビゲーションシステムやアベニールマルチインフォメーションディスプレイ、ＣＤ一体ＡＭ/ＦＭ電子チューナーラジオ等を標準装備するお買い得車「V Limited」シリーズを「ＧＴ４－Ｖ」を除く全車に設定する。

＜各地区希望小売価格（消費税を含まず）＞　　　（単位：千円）

E-AT、E-ATx：フルレンジ電子制御４速オートマチック
HYPER CVT-M6：6速マニュアルモード付無段変速機

日産自動車の関連会社である（株）オーテックジャパン（本社：神奈川県茅ヶ崎市、社長：相部　剛）は、今回のアベニールのマイナーチェンジにあわせて、ライフケアビークル※「アンシャンテ」を継続設定し、平成１２年５月２４日より全国一斉に発売する。

※ライフケアビークル：日産自動車グループでは、生活のいろいろなシーンでお役に立ちたいとの意味を込めて、 福祉車両を「ライフケアビークル」（ＬＶ：Life Care Vehicle）と呼んでいる。

＜車両概要＞
　従来と同様に、アベニール「アンシャンテ」は、高齢者の方、下肢に障害をお持ちの方など、車への乗り降りに不自由を感じている方が乗り降りしやすいように、助手席に回転シートを標準装備した車両であり、今回も継続設定する。
商品のポイントとしては下記の通り。
・助手席が簡単な手動操作で９０度回転。
・助手席回転シートで体をひねらずに乗り込める。
・２人のお出かけの際、運転中でも助手席に目が届くので安心。
・障害をお持ちの方、お年寄りだけでなく、着物をお召しの方等にも大好評。

＜アベニール「アンシャンテ」各地区希望小売価格（消費税を含まず）＞　　（単位：千円）

E-ATx：フルレンジ電子制御4速オートマチック

（了）