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新型セダンの名称を「ブルーバード シルフィ」と決定

平成12年7月27日

新型セダンの名称を「ブルーバード シルフィ」と決定

~排出ガスが世界で最もクリーンなガソリン車を量販グレードに設定、
上級グレードには新開発4気筒NEO Di直噴ガソリンエンジンを搭載~

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、伝統的な「ブルーバード」ブランドを一新し、名称を「ブルーバード シルフィ」とした新型車を近々投入する。同車は、洗練された上質な雰囲気を特長とした小型セダンである。尚、現行「ブルーバード」も継続販売する。

 更に、同社ではこの「ブルーバード シルフィ」より搭載を開始する新技術を開発した。
 まず、排出ガス浄化性能を大幅に向上させ、運輸省の低排出ガス車認定制度で最もクリーンな「超-低排出ガス」*1の基準値を更に50%も下回り、“世界で最もクリーンなガソリン車(SULEV:Super Ultra Low Emission Vehicle)”「セントラCA」*2と同等の排出ガス浄化性能を確保*3したガソリン車を開発した。同技術は、量販グレードの1.8L車(2WD)に採用されている。
 また、高い静粛性・低燃費を実現した4気筒NEO Di直噴ガソリンエンジン「QR20DD」を開発。同エンジンを搭載した上級グレードの2.0L車では、ひとクラス上の快適性、ゆとりある走りを可能としている。
 同社では「QRエンジン」を排気量2000~2500ccクラスの主力4気筒エンジンとして、今後採用を拡大する。

 

“シルフィ(SYLPHY)"
4大精霊(土・水・火・風)のひとつである風(空気)の精を表す英語のSYLPHからの造語。
「ブルーバード シルフィ」の特徴である上質さ、環境への優しさを表現している。

 


(1)「超-低排出ガス」車

 1.8L(2WD)の「超-低排出ガス」車は、今春から米国カリフォルニア州で販売されている“世界で最もクリーンなガソリン車”「セントラCA」と同じ「QG18DE」エンジンを搭載している。「セントラCA」の排出ガス浄化技術を改良し、触媒数を削減するなどスリム化した排気システムとしながら、「セントラCA」同等の排出ガス浄化性能を確保し、都市の空気よりクリーンな排出ガスレベルを実現している。
 また、同車の排出ガスレベルは、「超-低排出ガス」の基準値を更に50%も下回っており、同レベルをクリアしたガソリン車としては最もクリーンである。(具体的な数値は、下表参照。)
<排出ガスレベル(10・15モード,g/km)>

  HC NOx CO
ブルーバード シルフィ(1.8L、2WD) 0.01 0.01 0.33
「超-低排出ガス」レベル 0.02 0.02 0.67
平成12年排出ガス規制値 0.08 0.08 0.67

 


【「超-低排出ガス」車の主な採用技術 】

  • エンジンから出る排気の低減に効果的な「高速噴流型ハイスワール燃焼」
  • エンジン始動直後の触媒昇温性能と触媒の浄化性能を向上する「超低ヒートマス担体触媒」(改良型)
  • エンジン始動直後のHCを一時的にトラップし、触媒活性後に浄化する「2ステージ式高効率HCトラップ触媒システム」(改良型)
  • 触媒転化率の改善を図る「高精度空燃比制御システム」

 更に、「連続可変電子制御型スワールコントロールバルブ」「高応答型EGRバルブ」等の最適制御や、「高精度空燃比制御システム」の活用による燃焼効率の向上等を図った結果、同車は平成22年度燃費基準もクリアしCO2排出量低減も実現した。
 
 以上により、同車は平成12年排出ガス規制、平成22年度燃費基準適合車として、何れか一方の自動車取得税優遇措置*4を受けられる他、東京都登録の場合は自動車税減税の対象*5となる。


(2)新開発QR20DDエンジン
 新開発4気筒直噴ガソリンエンジン「QR20DD」は、筒内直噴システムの採用、アイドリングの低回転化及びCVTとの組合せ等による大幅な燃費の向上、COの削減を実現している。また、アルミラダーフレームを採用した高剛性構造やコンパクトバランサーシステムの採用等により静粛性の向上を果たした上、低回転域のトルクを約15%向上させ(SR20DE比)、通常走行時の快適性、上り坂等での力強さを確保することで、4気筒エンジンとしてトップクラスの静粛性、動力性能を実現している。 
 
 尚、2.0L車も1.8L車と同様に、平成12年排出ガス規制、及び平成22年度燃費基準に適合しているため、何れか一方の自動車取得税優遇措置*4を受けられる。


新開発直列4気筒直噴ガソリンエンジン「QR20DD」

 日産自動車では、昨年10月に発表した「日産リバイバルプラン」に基づき、商品力強化に向けた種々の取り組みを行っているが、同車に続き、お客さまにとって魅力ある商品・技術を積極的に市場に投入していく計画である。


*1:今年4月より運輸省が、一般消費者の選択を通じ、排出ガス低減性能の高い自動車の普及を促進するために開始した低排出ガス車認定制度で、排出ガス量の低減レベルが最も厳しい「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」をクリアした低公害車。これまで、同レベルをクリアし認定を受けた車種は、日産「ADバン CNGV(天然ガス自動車)」とそのOEM供給車2車種を含む計4車種。
平成12年排出ガス規制…CO、HC、NOxの排出レベルを8万km走行後(社内測定モード)でも現行規制値の約1/3へ低減。燃料蒸発ガス規制強化、排気制御部品の故障診断装置など、今年10月以降施行される排出ガス規制。

*2:昨年11月、California Air Resources Board(カリフォルニア大気資源委員会、略称:CARB)より、米国カリフォルニア州のゼロ排気車(Zero Emission Vehicle)クレジットの適用を初めて受けたモデル。

*3:マフラーからの排出ガスレベルが、“世界で最もクリーンなガソリン車(SULEV)”「セントラCA」と同等となっている。

*4:平成12年排出ガス規制適合車は、平成12年9月30日まで自動車取得税が1%軽減される。また、平成12年10月1日から平成13年2月28日まで自動車取得税が0.1%軽減される。
平成22年度燃費基準達成車は、平成13年3月31日まで自動車取得税が自家用車登録で15,000円軽減される。  

*5:新規登録の翌年度から3年間自動車税が30%軽減される。


以 上