CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが9位

GT300クラスはリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rが優勝
SUPER GT 2021第1戦レースレポート
SUPER GT Rd.1

日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社

4月11日 岡山国際サーキット(岡山県)

【GT500】

2021年SUPER GTシリーズが岡山国際サーキットで開幕しました。チームや大会関係者の厳重な新型コロナ感染対策の下、限定数ながらファンの観戦も可能となり、サーキットシーンは少しずつ元に戻りつつあります。日産/ニスモ陣営は、GT500クラスに#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生 / ロニー・クインタレッリ)、#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手 晃平 / 千代 勝正)、#12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰 一貴 / 松下 信治)、#24 リアライズコーポレーションADVAN GT-R(高星 明誠 / 佐々木 大樹)の4台体制で参戦。タイトル奪還を目指して、シリーズ全8戦に挑みます。

コンディションの変化に苦しんだ予選

予選
今回の岡山大会は、コース特性と安全性を考慮し、GT500では燃料流量を絞る規制がなされ、各車出力ダウンでの戦いとなり、その影響が注目されるなか走行がスタートしました。
午前中のフリー走行を経て、午後2時33分から10分間のGT500クラスQ1が開始されました。気温15度ながら強い日差しが差し込むコンディションで、路面温度は32度まで上昇。午前中に行われたフリー走行時と路面コンディションの異なる状況となりました。この変化が予選の争いに波乱の展開を生み、日産勢もタイヤのマッチングが決まらずタイムが伸び悩むこととなります。#3 GT-Rは千代がアタックし10位、松田がアタックに挑んだ#23 GT-Rは僅かなトラブルに見舞われ、フリー走行でのベストタイム更新にも至らず12位に終わりました。僅差の争いながらQ1突破を果たすことのできなかったGT-R勢ですが、決勝レースでの巻き返しを期します。
アクシデントで#23 MOTUL AUTECH GT-Rがリタイアを喫するも、#3 GT-Rと#12 GT-Rがポイントを獲得。

決勝
晴天の下、午後1時30分にフォーメーションラップが開始され、82周のレースがスタートしました。スタートダッシュを決めた#23 GT-Rのクインタレッリは、1周目に7位にポジションを上げ、6周目には前車をパスして6位となりました。#3 GT-Rの平手は11位、#12 GT-Rの松下が12位で序盤のポジションをキープしました。コース上にスピンしたマシンがストップし、7周目に SC(セーフティカー)が4周に渡って導入されましたが、日産勢はポジションを守ります。19周目、激しいポジション争いのなか、#12 GT-Rが11位に浮上し、#3 GT-Rは13位となりました。レース中盤になり、ペースを上げる日産勢は#12 GT-Rが24周目、28周目、32周目に順位を上げて9位に、#3 GT-Rも32周目には10位にポジションを上げています。

33周目、コース上にスピン、ストップしたマシンが出て、SC導入を見越して各車一斉にピットインを開始します。日産勢も6位の#23 GT-R、9位の#12 GT-R、10位の#3 GT-Rがピットイン。#24 GT-Rはこのタイミングではピットインせずステイアウトし、SC導入時にはトップのポジションとなりました。多くのマシンが一斉にピットインしたため、ピットは混乱状態となり、ポジションにも変動が出ます。SCが解除された39周目には#23 GT-Rは10位、#3 GT-Rは11位、#12 GT-Rは12位となり、#24 GT-Rが44周目にピットインすると、それぞれひとつずつポジションを上げてレースは後半戦に入りました。

50周目、接近したポジション争いのなかで#23 GT-Rが複数のマシンと接触し、マシンにダメージを負うアクシデントが発生。#23 GT-Rはピットに戻りましたがリタイアを余儀なくされました。このアクシデントに巻き込まれる形でコースアウトした#12 GT-Rは13位にポジションを落としています。
レース終盤に入り、混乱を切り抜けた#3 GT-Rは9位を走行。#12 GT-Rはペースの落ちたマシンをパスして、70周目に10位にポジションを挽回しました。2台はポイント獲得圏内のポジションをキープし、チェッカーフラッグを受けました。

アンラッキーなアクシデントにより上位進出は逃しましたが、今シーズンに向けて準備したGT-Rのポテンシャル向上を確認することができた開幕戦でした。今回のデータを基に、日産/ニスモ陣営は次戦富士、第3戦鈴鹿での巻き返しを狙います。

平手 晃平 選手
「フリー走行、予選、決勝と僕たちには少し苦しい展開でしたが、今回しっかり走り切ったことで、得られたものも多いと思うので、次戦以降に向けて準備したいと思います。富士は公式テストで#23号車が良い結果を出しているので、そのデータも参考にしながら改良を進め、2台で表彰台を狙えるよう頑張ります」

千代 勝正 選手
「レースでは、コース上いろいろ荒れていてアクシデントがあるなか、自分たちのレースがしっかりできた点は良かったと思います。自分は後半の長いスティントでしたが、落ち着いて目の前のバトルに集中できましたし、ポイントを獲得できたことも初戦としては良かったです。ここからスタートですから、マシンも良くし、自分もドライビングを追求して頑張っていきたいと思います」

 

【GT300】

GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が出場しました。#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が予選4番手から好走を見せて開幕戦優勝を飾り、チャンピオン防衛に向けて幸先の良いスタートを切りました。また、ポールポジションを獲得した#11 GAINER TANAX GT-R(平中 克幸 / 安田 裕信)は、序盤首位でレースをリード。SCによって順位を落としてしまったものの、粘り強い走りで表彰台目前に迫る4位に入りました。

 

【GT500決勝 結果】82 Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 14 ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋 和也 / 山下 健太 2:06’55.425
2 36 au TOM'S GR Supra 関口 雄飛 / 坪井 翔 1.187
3 37 KeePer TOM'S GR Supra 平川 亮 / 阪口 晴南 13.621
9 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平 / 千代 勝正 33.438
10 12 カルソニック IMPUL GT-R 平峰 一貴 / 松下 信治 46.798
14 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠 / 佐々木 大樹 1Lap
- 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生 / ロニー・クインタレッリ 33Laps

【GT300決勝 結果】77 Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R 藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 2:07’21.752
2 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生 尚弥 / 菅波 冬悟 0.454
3 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田 広樹 / 川合 孝汰 0.66
4 11 GAINER TANAX GT-R 平中 克幸 / 安田 裕信 1.021
10 10 GAINER TANAX with IMPUL GT-R 星野 一樹 / 石川 京侍 1Lap
12 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 田中 優暉 / 富田 竜一郎 1Lap
- 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木 孝行 / 内田 優大 49Laps

以上