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MOTUL AUTECH GT-R、シリーズ6位に

GT300クラスはリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rがチャンピオン
SUPER GT 2020第8戦レースレポート
SUPER GT Rd.7

日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社

11月29日 富士スピードウェイ(静岡県)

 

【GT500】

様々なことが例年と異なる中で、駆け抜けるように戦ってきた2020年シーズンもいよいよ最終戦。日産勢は#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生 / ロニー・クインタレッリ)がランキング3位で今大会に挑みました。身が引き締まるような寒さの中、予選6位からスタートした#23 GT-Rは9位でゴールし、シリーズランキング6位となりました。

気温8℃、路面温度13℃というコンディションになった決勝レース。タイヤのウォームアップが十分にできるようにと、当初からフォーメーションラップは2周が設定されていましたが、さらに1周が追加され、決勝レースの周回数は65周となりました。

入念なウォームアップができた#23 GT-Rは、スタートドライバーのクインタレッリがロケットスタートで一気にポジションを上げます。スタート直後の1コーナーで64号車をかわすと、勢いそのままに38号車にも詰め寄りオーバーテイク。さらにダンロップコーナーでは上位3台をアウト側からまとめて攻略し、トップに躍り出ました。

オープニングラップでトップに立った#23 GT-Rは、2周目には2位と1.8秒の差を付けますが、周りも徐々にペースアップし、5周目には2番手を走る37号車が0.3秒差まで迫ってきました。最終コーナーで背後に付かれると、並走状態でホームストレートへ。1コーナーのブレーキング勝負になりましたが、GT300クラスの車両に前をふさがれる形になり、37号車の逆転を許してしまいました。その後、最低規定周回数の22周を終えるところでピットイン。暫定12位でコースに戻った#23 GT-Rは、ロングスティントを松田が担当しました。終盤に入りペースダウンするマシンが出てくる中、松田は着実な走りで43周を走破。9位でチェッカーを受けた#23 GT-Rはシリーズポイントを2ポイント加算し、最終的なランキングは6位となりました。

9番グリッドからスタートした#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手 晃平 / 千代 勝正)は、平手が前半スティントを担当。5周目に8位に上がりました。#23 GT-R同様に、前半スティントを短くする戦略を採った#3 GT-Rは23周を終えたところで千代にドライバー交代。ピット作業も素早かった#3 GT-Rは暫定11位でコース復帰すると、全車がピット作業を終えたところで再び9位に戻りました。後半スティントを託された千代は、残り周回数が少なくなってくる中で#12 GT-R、38号車との激しい6位争いを展開。52周目のホームストレートで3台が並走状態になると、1コーナーではタイヤスモークを上げながらのブレーキング勝負で#3 GT-Rが前に出ます。6位に上がった#3 GT-Rは、5位の8号車にも迫っていきましたが、オーバーテイクまでには至らず。それでも最後までプッシュの手を緩めることなく6位でフィニッシュしました。

8番グリッドからスタートした#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木 大樹 / 平峰 一貴)は、スタートドライバーの佐々木がライバルたちをかわして6位までポジションアップ。その後24周を終えるところで平峰に交代しました。平峰は8号車との5位争いで、34周目の1コーナーではイン側に切り込んで勝負をかけましたが、ここでは止まり切れずに相手に抑えられてしまいました。翌周はアウト側から仕掛けるもわずかに足りず、なかなかポジションを上げられません。その後、#3 GT-Rにとらえられるなど終盤は苦しい場面もありましたが、最後まで走り切り7位でチェッカーを受けました。#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星 明誠/ヤン・マーデンボロー)は、高星がドライブする前半スティントで同じヨコハマタイヤを装着する16号車をオーバーテイク。GT500クラスの中ではピットインを一番引き延ばし、27周を終えるところでマーデンボローに交代しました。後半スティントでは再びタイヤ交換を行うことになり、13位でゴールしました。

平手 晃平 選手
「こんな富士スピードウェイは走ったことがないというようなコンディションで、僕は最低限順位をキープして後半につなげることを考えて走りました。最後、ピットに入るまでに後ろに詰められてしまいましたが、まずまずの仕事ができたと思います。自分たちが持っている力を出し尽くすことに集中して、気持ちよくレースを終えることができました。応援ありがとうございました」

千代 勝正 選手
「予選では平手選手につなげられず悔しい思いをしたので、決勝では最後まであきらめない気持ちでプッシュしました。ピット作業も早くて、僕自身もベストを尽くして最後まで追い上げるレースができましたし、1年の集大成を出せたと思います。1年間応援ありがとうございました」

田中 利和 監督
「最終戦に向けては、自分たちが持っているものを100%出し切ろうと話をして臨みましたが、そういうレースができたと思います。チームとしてもシーズンを通して成長できました。その証の一つがピットワークの速さで、みんなが地道にトレーニングをしてくれたおかげでアベレージが上がったと感じています。もちろん、まだまだ十分でないこともありますので、来シーズンに向けて、さらにいい成績を出せるようにそれぞれが頑張っていきたいと思います」

 

【GT300】

GT300クラスは、この最終戦をランキングトップで迎えた#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が、予選7位からスタート。前半スティントの藤波がコンスタントなペースで24周を走り切り、オリベイラに交代します。オリベイラは表彰台を獲得できればチャンピオン確定という展開の中、見事に2位でフィニッシュし、シリーズタイトルを獲得しました。

藤波 清斗 選手
「チャンピオンを獲れたことは夢のようです。ここまでたくさんの方に支えていただいて、最後まであきらめない強い気持ちでレースに臨みました。今日のレースでは、決勝のペースには自信を持っていましたが、まさか2位になれるとまでは思っていなかったです。オリベイラ選手の追い上げのおかげです。今シーズン、オリベイラ選手と組んでいろいろなことを学びました。本当に感謝しています」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 選手
「今週末、一人一人がベストを尽くすことに集中して臨みました。クルマの調子も良かったので自信はありましたし、ベストを尽くせば大丈夫だと思っていました。ただ、決勝レースの本番は非常に寒く、どのチームも同じだったとは思いますが未知の状況でしたね。しかし、ピットアウトしてからも力強く走ることができ、このような結果を勝ち取ることができてチームのみんなに感謝しています」

 

【GT500決勝 結果】65 Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴 / 牧野 任祐 1:40’38.010
2 37 KeePer TOM’S GR Supra 平川 亮 / 山下 健太 5.940
3 36 Au TOM’S GR Supra 関口 雄飛 / サッシャ・フェネストラズ 16.060
4 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大 / ベルトラン・バゲット 45.619
5 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀 / 福住 仁嶺 50.414
6 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平 / 千代 勝正 52.705
7 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹 / 平峰 一貴 59.682
9 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生 / ロニー・クインタレッリ 1Lap
13 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠 / ヤン・マーデンボロー 2Laps

【GT300決勝 結果】61 Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 52 埼玉トヨペット GB GR Supra GT 吉田 広樹 / 川合 孝汰 1:42’00.517
2 56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R 藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 1Lap
3 6 ADVICS muta MC86 阪口 良平 / 小高 一斗 1Lap
4 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生 尚弥 / 菅波 冬悟 1Lap
5 9 PACIFIC NAC D’station Vantage GT3 藤井 誠暢/ 篠原 拓朗 1Lap
6 10 GAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R 星野 一樹 / 石川 京侍 1Lap
18 11 GAINER TANAX GT-R 平中 克幸 / 安田 裕信 2Laps
20 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 田中 優暉 / 飯田 太陽 2Laps
21 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木 孝行 / 田中 篤 2Laps

以上