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日産自動車、欧州で新型「キャシュカイ」にアルミ部品のクローズドループ・リサイクルを適用

2050年カーボンニュートラルの目標達成に貢献
日産自動車、欧州で新型「キャシュカイ」にアルミ部品のクローズドループ・リサイクルを適用

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田 誠)は、欧州で生産するモデルとして初めて今夏発売予定の新型「キャシュカイ」にアルミ部品のクローズドループ・リサイクル* プロセスを適用すると発表しました。

新型「キャシュカイ」は、フードやドア、フロントフェンダーにアルミニウム板を採用したことなどにより、旧型車と比較して約60kgの軽量化を実現しています。これにより、CO2排出量の削減とともに、将来の電動パワートレイン等の新技術の搭載が可能となります。これらのアルミニウム部品を製造する設備として、英国のサンダーランド工場は昨年導入した2台目の超大型プレス機と、リサイクル用の大型エア搬送システムを備えています。フードやドアを型抜きする際に発生する金属スクラップは、このエア搬送システムにより細断されます。細断されたスクラップは、時速150kmというスピードで排出され、1時間で7トン以上のスクラップを処理することができます。

処理されたスクラップは、アルミニウムの材種毎に区別された状態で回収されます。これにより、日産は高品質のスクラップをサプライヤーに還元することができ、還元されたスクラップは再びアルミ板に加工され、新型「キャシュカイ」のパネル部品を含む日産の生産用アルミとして再出荷されます。アルミスクラップをリサイクルすることで、原材料から同量のアルミニウムを作るのに必要なエネルギーの90%以上を節約することができるとともに、新規採掘資源の使用量削減にも貢献します。

このクローズドループ・リサイクルのプロセスは、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現するという日産の目標の達成にも寄与します。本プロセスは、北米の新型「ローグ」を生産する日産自動車九州と北米日産スマーナ工場にも採用されており、日産は今後、その他の工場や車種にもこのプロセスの適用を拡大することを検討していきます。

英国日産自動車製造会社副社長のアラン ジョンソンは、「私たちは今後も、生産効率と持続可能性の向上に取り組んでいきます。今後ともサンダーランド工場はカーボンニュートラルの実現に向けて重要な役割を果たすでしょう」と述べました。

 

ニッサン・グリーンプログラム2022
日産は、ニッサン・グリーンプログラム2022において、リサイクル材の使用やバイオ材の開発、サプライヤーや自社でのリサイクル活動、車体軽量化への取り組みなどを行うことで、2022年に生産するクルマに使用する原料のうち30%を新規採掘資源に頼らない材料に代替することを目指しています。今後も資源を効率的かつ持続的に使う仕組みを創造し、再生可能な資源や再生材の採用などにより、資源の多様化を進めていきます。

 

* 生産時に発生した廃棄物やスクラップ、そして回収した自社の使用済み製品を同等の品質を維持した材料として再生し、再び自社製品の部品に採用する手法。

以上