日産自動車、宇宙航空事業部「富岡事業所」の竣工式を挙行

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区、社長:塙 義一)は、かねてから宇宙航空事業部荻窪事業所(東京都杉並区)の移転先として同社富岡事業所(群馬県富岡市)の建設をすすめてきたが、このほど完成し、本日、現地で竣工式を挙行した。この竣工式には、同社から塙社長他関係役員が、また、高山群馬県副知事、今井富岡市長をはじめ多数の来賓が出席した。

今回完成した富岡事業所は、「21世紀を担う先端性」「将来の発展に対応できる柔軟性」、「地域への貢献」、「人と環境へのやさしさ」の4つのコンセプトに基づいて建設された。同事業所には、宇宙航空関連および防衛関連の製品を生産する工場2棟、ロケットの燃焼試験関連施設、環境エネルギー施設等が配置されており、荻窪事業所にて行われていた各種ロケットの開発、設計、製造部門に加えて、研究開発センター(埼玉県川越市)からも推進薬の燃焼試験部門が移転する。同社では、施設で使用する燃料を従来の重油から灯油に変更し排気ガスのクリーン化やCO2削減を図ると共に、空調や照明管理に省資源設備を採用した他、排水処理を徹底するなど、環境と省資源には最大限の対策を行った。

同事業所の敷地面積は約48万㎡、建屋面積は約7.3万㎡、緑地面積等を除いた有効面積は約30万㎡で荻窪事業所の3倍に相当する。総人員は、移転が完了する本年5月末には、荻窪/川越からの異動者650名、現地採用の50名、関連会社の100名を合わせて800名規模となる予定である。

同事業所では、実用衛星打ち上げ用H-Ⅱロケットの固体燃料補助ロケット、科学技術衛星打ち上げ用のM-Vロケットをはじめ、宇宙基地関連等の宇宙分野や防衛分野など多岐にわたる製品の開発・製造を行う。また、21世紀初頭から打ち上げ開始予定の本格的商業ロケットであるH-Ⅱ次期性能向上型ロケットの開発も進めており、同事業所で製造する予定となっている。

同社では、この富岡事業所での事業活動を通じ、今後地元地域経済の活性化に貢献し、地域社会とともに歩んでいく所存である。

 

以 上