新型「スカイラインGT-R」を発売

広 報 第 1 号
平成11年1月8日 

 

新型「スカイラインGT-R」を発売

 

日産自動車では、「スカイラインGT-R」をフルモデルチェンジし、1月8日より全国一斉に発売する。

             スカイラインGT-R<オプション装着車>


「スカイラインGT-R」は、常に“究極のドライビングプレジャー”を追求し、走りの楽しさの世界基準を提案してきた。16年ぶりに復活した「R32型GT-R」(1989年発売)から数えて再生3代目ともいえる今回の「R34型GT-R」では、その変わらぬコンセプトを実現するために、先進技術による車両運動性能の向上と、その運動性能をドライバーが安心して引き出せるようボディ剛性のさらなる向上を図っている。
運動性能の向上においてはまず、走る、曲がる、止まるという基本性能の向上を徹底して行った。15.6kgm/リッターという国産最高のリッター当たりエンジントルク*の実現と6速トランスミッション採用による動力性能向上、高性能18インチタイヤの採用等による操安性能向上、冷却システムの改良等によるブレーキ性能の向上、レース活動で蓄積したノウハウの活用による空力性能の向上等を実現している。                  *6気筒系2000CC超車において
そして、そのポテンシャルをフルに引き出すために、R34型2ドアクーペで造り上げたボディをベースにさらなる剛性強化を施し、世界トップレベルの高剛性ボディを実現した。

<販売目標台数>        500台/月

<取り扱い販売会社>       プリンス系各販売会社
サニー系各販売会社
チェリー系販売会社
尚、今回の「GT-R」発売を機に、「スカイライン」全車について、従来のプリンス系各販売会社、チェリー系販売会社に加えて、サニー系各販売会社でも取り扱うこととした。

<発表展示会>         1月15日(金)、16日(土)、17日(日)

<車両概要>
1.力強さの中に知性的な輝きを秘めたエクステリア
・フロントビューは、眼光鋭いヘッドランプ、直6エンジン搭載を明確に主張する力強くボリューム感あるエンジンフード、レースフィールドを想定し十分な空気流入量を確保したフロント開口部などにより、精悍なデザインとしている。
・サイドビューは、鍛え抜かれた筋肉と太い骨格が内包されているかのような、豊かで滑らかな起伏を持たせたデザインとした。特に、フロントバンパーサイドのリップ形状は、ホイール外側にはくりりゅう剥離流を発生させ、ホイール外側の圧力を低くすることで、高温になったホイール内部の空気を外に吸い出す効果を生み出し、ブレーキ冷却効率の向上に寄与している。
・リヤビューは、R34型2ドアクーペ同様に大小の丸型リヤコンビネーションランプを採用した。さらに、2枚翼式のリヤスポイラーや、大口径デュアルタイプのステンレスエキゾーストテールチューブなど、GT-Rならではの高い動力性能を表現するアイテムを盛り込んだ。
・「R33型GT-R」に比べ全長を75mm、ホイールベースを55mm短縮することで、より走りの性能を高めたホイールベース/トレッド比とした。また、「R33型GT-R」を踏襲したバッテリーのトランク配置、各部品の軽量化などにより、重量配分の見直しも行っている。

2.走りへの高揚感を高めるインテリア
・ コンビネーションメーターは、タコメーターを左に、スピードメーターを右に配置することで、スポーツドライビングで重要なタコメーターのレッドゾーン、および、通常走行で重要なスピードメーターの80km/h以下の速度域を、走行中瞬時に判読しやすい位置にしている。
・ GT-R専用のモノフォルムバケットシートを新たに開発した。ショルダーとサイドサポートの張り出しをより大きく取り、高G旋回時においても身体をしっかりと保持する高いサポート能力を実現するとともに、上腕部が当たる部分にはえぐりを入れ、ステアリングやシフトの操作性を向上した。
・スポーツ走行に必要な情報をドライバーに提供するため、センターコンソールの最上段に、走行に関する情報を表示するマルチファンクションディスプレイを搭載した。5.8インチの固定式液晶ディスプレイに、ブースト圧、水温、油温といった基本的な情報から、電圧、スロットル開度、インジェクター開弁率、フロントトルク配分まで、計7項目(「Vospec」は吸気温度、排気温度を加えた計9項目)もの情報を3つのモードで表示する。
・ 車両盗難防止のために、エンジン始動時にキーに記憶されたIDコードを照合し、予め記憶されたIDコードと一致した時のみエンジンの始動を可能にする、エンジンイモビライザーを装着した。

3. キメ細かい改良を施したエンジン&パワートレーン系
・エンジンは、定評のあるRB26DETTエンジンをリファインして搭載。「R33型GT-R」に対し、カムシャフトを変更することでバルブタイミングを改良し、15.6kgm/リッターという国産最高のリッター当たりのトルクを達成した。さらに新型ツインボールベアリングセラミックターボの採用により、アクセルに対して瞬時に反応する鋭いレスポンスを実現している。                        
・トランスミッションは、ドイツGETRAG(ゲトラグ)社との共同開発による新型6速マニュアルトランスミッションを搭載。従来の5速ミッション車の1~4速を1~5速に分割したクロスギヤレシオを採用するとともに、シフト操作力の低減やレバー剛性の向上を図り、強大なパワーを有効かつ存分に楽しめるシフトフィールを実現している。
・LSD(リミテッドスリップデフ)には、レスポンスとコントロール性に優れるヘリカルLSDを採用し、旋回時のトラクションとアクセルに対する応答性を高めている。「V・spec」については、従来同様アクティブLSDを採用している。
・排圧感応型制御マフラーと、大口径ステンレスデュアルテールチューブの採用により、低背圧化を実現し、トルク向上に貢献している。

4.究極のドライビングボディとスペックアップしたタイヤを活かし切るシャシー
・新RB26DETTエンジンのハイパワーを使いこなすために、「R34型2ドアクーペ」の“ドライビングボディ”をベースに、リヤボディ部分とアンダーフロアの剛性強化を施した、世界トップレベルの高剛性ボディを実現した。
・ドライバーの感覚に忠実な操舵応答性と高い安定性を実現するヨーレイトフィードバック電動SUPER HICASに、最新ジェット戦闘機などにも用いられるモデルフォロイング制御方式を新たに採用した。車速やステアリング操作量を基に目標となる車両状態を決定し、その目標状態となるように後輪舵角を決定するもので、より高精度でキメ細かな制御を行うことが可能となり、ライントレース性や外乱に対する収斂性が向上している。
・「R33型GT-R」でも好評であったイタリアbrembo(ブレンボ)社製ブレーキを引き続き採用した。走行風を利用してホイール内部の空気を吸い出すブレーキ冷却システムの採用により、スポーツ走行時の耐フェード性を向上させた他、フロントブレーキパッドにドイツJurid(ユーリッド)社製ハイμパッドを採用し、制動能力を向上させている。また、ブレーキブースターの板厚をアップさせ、ペダルフィールの剛性感向上を図った。
・タイヤは専用に開発した245/40ZR18サイズのポテンザRE040を全車に採用。
18インチアルミロードホイールは新デザインの鍛造ワンピースとし、「R33型GT-R」に対し1台あたり4kgの軽量化を行った。これにより、バネ下重量を軽減し、操縦安定性の向上を図っている。

5.レース活動で蓄積したノウハウを活かした空力性能
・リヤスポイラーは、従来の単翼角度調整式から、主翼と可変翼部から構成される角度調整機構付2段式へ変更した。アルミ合金を使用して軽量に仕上げた可変翼部は、「R33型GT-R」に対し、空気抵抗を上げずにダウンフォースの調整範囲を10°ピッチで4段階、最大30°(従来は18°)まで拡大している。
・さらに、空気の力を操縦安定性の向上に積極的に活用するため、「Vospec」においては、車体下面の空気の流れを整えてダウンフォースを生み出す、フロントディフューザー&カーボン製リヤディフューザーを採用した。前後の空力バランスを保ちながら、車体を積極的に路面に押し付ける力を生み出せるため、特に高速(80km/h以上)での直進性、コーナリングやブレーキング時の安定性が向上している。また、床下の通気が整流されるため、高速走行時(80km/h以上)の床下の“ざわざわ音”が大幅に減少した。カーボン製としたリヤディフューザー(量産車世界初)は、剛性・耐熱性と軽量化を両立している。

6.高い安全性と環境への配慮
 <高い安全性>
日産自動車では、「トリプルセーフティ(安全の3つの砦)」という安全思想を基に、さらなる安全性の向上を目指したクルマづくりを行っている。今回の「スカイラインGT-R」でも、この「トリプルセーフティ」の思想に基づき、多くの安全技術を採用し、最高水準の安全性を実現している。
■安全採用項目一覧
●「インフォメーションセーフティ(危険を予知する安全技術)」
・キセノンヘッドランプ(ロービーム/レベライザー付)
・HIRハロゲンヘッドランプ(ハイビーム)
・ロングライフ撥水ガラス(ドアガラス)
・リヤ間けつ式ワイパー             など
●「コントロールセーフティ(危険を回避する安全技術)」
・ヨーレイトフィードバック電動SUPER HICAS
・ABS(アンチロックブレーキシステム)    など
●「インパクトセーフティ(被害を最小化する安全技術)」
・「ゾーンボディ」
・デュアルエアバッグ(運転席・助手席SRSエアバッグシステム)
・頭部保護機能も持つサイドエアバッグ(運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム)
・前席ロードリミッター付プリテンショナーシートベルト
・後席ELR付3点式シートベルト
・耐水タイプのパワーウインドウスイッチ     など

 <環境への配慮>
新車輸送時のボディ塗装表面保護材にリサイクル可能なペイントガードフィルムを採用するなど、水質保全の推進に取り組んだほか、リサイクルしやすい材料(熱可塑性樹脂)をバンパー、ピラートリム、グローブボックスなど多くの部品に積極的に採用した。また、新開発の防錆材料などを使用することで鉛不使用の電着塗装を採用するなど、様々な環境対応を行っている。

7.スーパー耐久シリーズ用ベース車「Vospec N1」の設定
「R33型GT-R」同様、スーパー耐久シリーズ*参戦用のベース車を設定した。本車両はレース競技での使用条件に適合させるよう、エンジンの冷却性能などを向上させるとともに、軽量化のために一部の装備を簡略化したものである。

* スーパー耐久シリーズ:JAF(日本自動車連盟)国内競技車両規則、第4章(共通規定)、第5章(安全規定)、第7章(特殊ツーリングカー(N2)規定)に従い、更に「スーパー耐久シリーズ車両規則」に合致した車両によるレース。 

 



(了)