FIAクロスカントリー・ワールドカップ第6戦「UAEデザートチャレンジ」が10月11日〜15日に、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイを中心に開催された。1月に行われるクロスカントリーラリーの最高峰、「ダカールラリー」の前哨戦としても知られるこのイベントには、日産ラリーレイド・チームから元WRCチャンピオンのコリン・マクレーが参戦。フランス日産チーム・ドスードからのテクニカルサポートを受け、2003年型ファクトリー仕様の日産ピックアップをドライブした。
コリン・マクレーとコ・ドライバーのティナ・トルナーは、ドバイ郊外の短いSSで行われたプロローグランで2位となり、アブ・ダビ−モリーブ間を走る競技距離351kmのレグ1に挑んだ。エンジンにマイナートラブルが発生しタイムをロスしたが大事には至らず、最初の砂漠越えをクリアしたマクレーは3位でフィニッシュした。第2レグのループステージは、モリーブ-モリーブ間で行われた。3番手からスタートし、順調にハイペースを築いたコリン・マクレーは、最初のチェックポイントですでに総合2位にポジションアップ。CP(チェックポイント)2では、3位に30秒以上の差をつけ、さらには、前日首位のカリファ・アル・ムタイウェイを数分も突き放して、トップに浮上した。しかし、サービスエリアとなったCP3でタイヤを交換して数分のロスとなり、この間にド・メビウスが再び上位に立った。しかしCP3通過後、マクレーの事態は暗転。電気系トラブルがオーバーヒートとエンジン不調を引き起こし、残念ながら、リタイアが確定となってしまった。
マクレーは、「今日のステージは、ペースも上がりいいスタートだった。砂丘でもマシンは好調だっただけに、本当に悔しい。砂丘越えには何の問題も起きなかったし、スタックすることもなかった。完走を目指していただけに、メカニカルトラブルでリタイアとなったのは本当に残念だ」と語った。
コリン・マクレーにとってのUAEデザートチャレンジは、早すぎる結末を迎えたが、日産ラリーレイド・チームは、10月21-24日のバハ・ポルトガルで2005年型日産ピックアップのシェイクダウンを予定しており、マクレーは、ここで初めて新型車の実戦ドライブを行う。
マクレーのリタイア後、フランス日産チーム・ドスードのグレゴワール・ド・メビウス/ジャッキー・デュボワ組日産ピックアップが、総合2位をキープ。残りの距離を堅実に走行し、15日の午後、ドバイのマリーナに設定された表彰台に上がった。日産パスファインダーのイザベル・パティシエ/ベルナール・イリッソー組は総合10位、T1(市販車無改造)カテゴリーでは2位に入り、ついにT1クラスをシリーズ制覇。日産もマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得した。
ド・メビウスはこのリザルトに満足。その理由を次のように説明する。「本当にとてもうれしいよ。とにかく日産ピックアップの戦闘力を見せることができたんだからね。トルコでの勝利、そしてここでも2位。ダカールだけでなく、来シーズンに向けても本当に励みになる。このレースの4日間では、様々な点をテストすることができたし、この先の挑戦に向けての準備にもなった。我々のチームは、有力ライバル勢のような予算を持っていないだけに、トップチームと競り合うことができて本当に満足している。ダカールに向けては、いつもと同様、信頼性が鍵になる。来年の争いは、本当に面白くなるはずだ。UAEでは、2003年は3位、そして今年は2位。きっと来年は、勝利を獲得できると思うよ。」
イザベル・パティシエは、「やったわ。ついにやったのよ。キャリアの第一歩を踏み出した感じ。どうしてもこのタイトルが欲しかった。ついにそれを手に入れたんだもの。まずは、ベルナールに感謝を伝えたい。そして、ドスードチームと日産フランスの全ての人たちに。彼らはとても親身になって、シーズンを通してサポートとチャンスを与え続けてくれた。日産パスファインダーは、本当に素晴らしい車。このタイトルは、私のパートナーたちと分かち合いたい。彼らがいなかったら、こんなトップレベルで参戦することは難しかった。ダカールでは、私は、またT1の日産パスファインダーをドライブして、クラス優勝を狙うわ。今年は2位だったけど、2005年は激しい争いになると思う。いつも通りに戦っていくつもり。」と喜びをあらわした。
フランス日産監督のアンドレ・ドスードも、普段はあまり感情を表に出さないが、今回ばかりは喜びを隠さない。「今日は、最高の一日だ。我々のドライバーがT1の世界タイトルを獲得するのはこれが初めてではないが、イザベルに関しては特に感慨深いね。今シーズンが始まって以来、彼女は常に我々が立てた目標を目指し、"指命"を持ってそれを最後までやり抜いた。チャンピオンたる人物は特別な資質を持っていて、努力でそれが向上するというものではない。彼女は悪いムードの時でも常に毅然としており、どんな状況でもやる気を失わない。チームを信頼してサポートをしてくれた日産フランスには、心から感謝したい。このマニュファクチャラーズ・タイトルは、我々すべてにとって素晴らしいものだ。日産ピックアップという車両に対しても、私は非常に満足しているし、ダカールに向けても自信を持っている。今シーズンを良い形で終えることができたことで、我々がいかに競争力が高く戦えるかを見せることができた。もちろん、毎年のことながら、ダカールのビーチにたどり着くまでは、先が長いがね。」
最終結果は以下の通り。
【総合結果】
|
Pos. |
PILOT / CO PILOT |
Car |
Time |
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1 |
増岡/シュルツ |
三菱パジェロ Evo2 |
14:05.57 |
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|
ド・メビウス/デュボワ |
日産ピックアップ |
14:19.11 |
|
3 |
アル・ムタウェイ/ゲーネック |
BMW X5 |
14:50.32 |
|
4 |
カンクネン/レポ |
VW トアレグ |
15:39.44 |
|
|
パティシエ/イリッソー |
日産ピックアップ |
23:34.29 |
以 上