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日産、エジプトでの新事業計画を発表

現地生産事業に1億ドルを投資

 

 

 

 

 

 

 

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座、社長:カルロス ゴーン)は本日、エジプトでの事業拡大計画を発表した。同計画には、カイロ近郊にある既存の自動車工場資産の購入が含まれる。

この事業計画では、2004年、2005年の2年間に6,000万ドル(約63億円)の投資を行い、既存の生産工場の全面的な改修や拡張を行うとともに、販売・マーケティング活動の強化を行う。2010年までの総投資額は1億ドル(約105億円)を超える予定。

この投資により、エジプトの地域経済を活性化すると同時に、エジプトを日産の中東や北アフリカ地域事業拠点と位置付ける。

新事業計画の概要は以下の通り。

  • 既存の日産車生産工場資産の買取り、および同工場の改修・拡張への投資。
  • 現地生産車・輸入車とも新規車種を投入。
  • 貿易通商協定の動向をにらみながら、近隣諸国への競争力のある輸出拠点としてエジプトを活用。

カルロス・ゴーン社長は、「今回の投資は、日産自動車が真のグローバルメーカーとして、全世界の主要市場で事業を拡大していく上で、エジプトおよび中東事業にも本格的に取り組むことを約束するものである。エジプトは、同国での事業及び北アフリカ・中東各国への輸出拡大の重要な地理的拠点となる。」と語った。

日産は、1997年12月より、エジプトの現地企業の生産工場で、ピックアップのCKD生産を行ってきた。新事業計画では、日産が生産施設を買取る。

また、将来の事業拡大のため、乗用車、SUV、商用車それぞれのセグメントにもラインナップを拡大する予定である。2005年の夏には、乗用車では初の現地組立車となるサニー(セダン)の生産を開始する。サニーに続き、グローバルで好評のSUV、エクストレイルの現地組立を行う。

現在日産は、現地製のピックアップと、日本からの輸入車であるサニーを販売している。現行の生産工場は敷地面積10万4,000平方メートルで、従業員は294名である。

志賀俊之常務は、「エジプトでの日産事業にこれまで尽力してくださった、アブドゥル・モネーム・ソージ会長並びにスタッフの方々に感謝している。我々の今後のエジプト戦略は、新たな投資と更なる取り組み強化を必要としており、日産が生産事業に直接関与することによって、より効果的に支援を行うことができる。」と語った。

今回の投資は、既に確立された日本、北米、欧州以外の市場での、今後の成長を目指す数々の事業拡大計画の1つである。

日産は、2005年度より、次期中期3ヵ年事業計画「日産バリューアップ」を開始する。「日産バリューアップ」では事業の地理的な大幅拡大を通じて高い収益性の維持を図っていく。

注:為替については1ドル=105円で換算した。

(了)