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ルノー・日産アライアンス、モロッコ王国政府とモロッコに複合生産施設を設立する最終合意書に調印

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ルノー・日産アライアンスは18日、モロッコの首都ラバトにおいて、同国のアッバス・エル・ファシ首相立会いの下、同国政府とベルナール・レイ ルノー社代表及びクリスチャン・エステーブ ルノー タンジール地中海プロジェクトエンタープライズ代表がタンジールにおける複合生産施設設立の為の体制及び6要件についての協定に調印した。

この署名により、ルノー・日産アライアンスはタンジール近郊に生産施設を建設することを確認した。これらの合意は2007年9月1日に同国のモハメッド6世国王陛下ご臨席のもと、同国ジェットゥ首相(当時)とルノー及び日産の社長であるカルロス・ゴーンが生産施設を新設することに関する覚書に基づくものである。

ルノー・日産アライアンスは本年2月よりこの生産施設建設に着手する予定である。車両組立工場を含めたこの施設は、タンジール地中海特別経済特区内の300ヘクタールを有し、タンジール地中海商港プラットフォームを使用する予定である。

本施設は2010年より年間20万台の生産能力で稼働開始し、将来的には年間40万台の生産能力に達する見込みであり、地中海地域におけるルノー・日産アライアンスの最大級の生産施設となる。

投資額は6億ユーロ(約942億円)以上となり、6千人の直接雇用、また3万人の間接雇用を生み出すこととなる。

この施設ではルノーのロガンのプラットフォームを採用した競争力の高い商品群に加え、日産の次世代のLCV(小型商用車)が生産され、両社の生産方式を拡大することになる。2007年12月1日にはルノータンジール地中海プロジェクトダイレクターにエドアルド・アーマレットが任命された。

エドアルド・アーマレット氏
1955年生まれ。The Ecole Centrale de Paris及びThe instut Superieur des Affaires (MBA HEC)卒。
1980年よりルノーCost Analysis Divisionに勤務。その後、Corporate Planning Division、
Industrial Strategy Divisionを歴任。
1988年よりFlins工場のAssembly DepartmentのDeputy Headに就任。
1990年から1995年までCleon工場のEngine Departmentを担当。
その後、標準化/ダイバーシティ分野のクロスファンクショナルグループに所属。
1998年にFlins工場の生産担当Project Mangerに任命され、その後General Managerに昇格。
2004年2月、Powertrain Engineering DivisionのGeneral Mangerに就任。
2006年11月にManufacturing QualityのGeneral Managerに任命される。
2007年12月1日、ルノータンジール地中海プロジェクトのGeneral Managerに任命される。

ルノー・日産のモロッコ事業
1928年に同国内で操業開始したルノーは1966年以来SOMACA社(モロッコ自動車製造会社)にて車両生産を行ってきた。
2007年には30,151台を販売し、ルノーグループモロッコ市場において、ルノー・ダチア両ブランド合計で29.1%のシェアで同市場でトップメーカーである。(ルノー:16.9%で1位、ダチア:12.2%で2位)
2005年7月に発売されたロガンは、導入後6ヶ月間で同国の最量販車種となった。
ロガンは2007年に年間12,700台の販売を記録した。ルノーのモロッコにおける従業員は現在1500人。

日産のモロッコにおける事業は、モロッコ・ルノー社の100%子会社であるSIAB社が日産車の輸入を行い、2006年には同国内で1,100台の日産車を販売している。

カサブランカに拠点を置くSOMACA社の資本構成は80%がルノー、20%がPSAである。SOMACA社はルノーカングーを1997年より、ダチアのロガンを2005年より組み立てている。

モロッコ RCIファイナンスはルノー・ダチア及び日産のモロッコにおける新車およびスペアパーツの販売において、グループの製品やサービス全般について金融商品を提供している。RCIファイナンスはRCIバンクの100%子会社である。

ルノー
ルノーグループの2006年度の売上高は415億2,800ユーロ(約6兆5,000億円)であった。これは、エンジニアリングや製造を含めて世界中で革新的な乗用車・商用車を販売してきたことによる結果である。ルノーグループは現在118カ国において、ルノー、ダチア、サムソンの3ブランドを展開している。ルノーグループでは世界における従業員数は12万9千人である。

「ルノーコミットメント2009」では、グループで3つのコミットメントをしている。
−品質:新型ラグナでは生産及びサービス品質でトップ3に入ることを目標とする。
−収益:2009年度の営業利益6%の確保
−成長:2005年度に比べて2009年度までに合計80万台の増販。

日産
日産の2006年度の売上高は10兆4,680億円であった。日産は世界中の全てのメジャーマーケットにおいて乗用車から、ピックアップトラック、SUV、LCVまで日産・インフィニティブランドで幅広い範囲で車両販売している。日産の連結従業員数は全世界で18万人を超えている。

「日産バリューアップ」期間においては、下記3つのコミットメントによって利益ある持続的な成長に引き続き注力している。
−世界の自動車メーカーの中で、トップレベルの営業利益率を維持すること。
−2009年度にグローバルで420万台の販売を達成すること。
−期間中平均で20%の投下資本利益率を確保すること。

日産は2007年度にグローバルで11の新モデルを導入する。また、今後3年間で33の新車を導入する。

ルノー・日産アライアンス
1999年に始まったルノー・日産アライアンスは2006年(暦年)に合計596万5,000台を販売した世界第4位の自動車グループである。このアライアンスは世界のメジャーな自動車メーカーの中で品質・技術・収益性でトップ3に入ることを狙いとしている。

*為替レートについては、最近の為替相場1ユーロ=157円にて換算しています。

以 上