• ホーム
  • /
  • 日産、欧州におけるEV化を加速

日産、欧州におけるEV化を加速

 

本件は、英国現地時間11月24日(金)に発行したプレスリリースの参考抄訳です。

 

  • 英国で生産する新型EVの第2弾と第3弾を発表
  • 英国最大の自動車工場を支える第3のギガファクトリーにより革新的なハブである「EV36Zero」を拡大
  • 3つのモデル、バッテリー生産、インフラに最大で30億ポンドの投資によりEV事業にコミット
  • 主力モデルである「キャシュカイ」、「ジューク」、「日産リーフ」の将来のEV化を決定
  • 将来のモデルは、「ニッサン ハイパーアーバン」、「ニッサン ハイパーパンク」、「NISSAN CHILL-OUT」といったコンセプトカーにインスパイアされたものになる見通し

 

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田 誠)は24日、英国の工場で生産される3つのモデルすべてが将来的にEVになることを発表し、ゼロ・エミッションの未来に向けたビジョンの実現を加速させます。

本日の発表により、日産の将来の生産の青写真である、サンダーランドの「EV36Zero」は、3つのEV、3つのギガファクトリーと最大30億ポンドの投資で構成されることになり、日産の英国従業員7,000名と、英国のサプライチェーンを支える30,000名の人々の生活に貢献していきます。

このプロジェクトには、日産の主力クロスオーバーである将来の「キャシュカイ」と「ジューク」のEVモデルが含まれ、また、英国で生産予定の3番目のモデルは、自動車産業の電動化の火付け役となった「日産リーフ」の次期型になります。

車両とバッテリーの生産は、「EV36Zero」のマイクログリッドによって電力が賄われます。本グリッドは、日産の風力発電と太陽光発電の設備を融合し、日産と近隣のサプライヤーに100%再生可能な電力を供給する能力を有する予定です。

日産の社長兼CEOの内田 誠は、本日、サンダーランド工場の従業員に向けて、この計画を発表し、 「エキサイティングなEVは、カーボンニュートラル達成を目指す当社の計画の中核をなすものです。欧州の主力モデルがEVになることは、日産、産業界、そしてお客さまにとって新たな時代への加速を意味します。『EV36Zero』プロジェクトでは、英国最大の自動車工場であるサンダーランド工場を、当社の将来ビジョンの中心に据えています。したがって、当社の英国チームは将来のクルマのデザイン、設計、生産を行い、欧州における日産の完全EV化を牽引していくことになります」と述べました。

本日の発表は、日産が今後、欧州に投入する新型車はすべてEVとすること、また、2030年までに欧州における乗用車のラインナップを100%EVとする先日の発表に続くものです。また、本発表は、真に持続可能な企業となり、よりクリーンで安全、インクルーシブな世界を目指す「Nissan Ambition 2030」のビジョンに基づくものです。

英国のリシ・スナク首相は、「日産の投資は、英国の自動車産業に対する大きな信頼を示すものであり、すでに年間710億ポンドという巨額の経済効果をもたらしています。この投資により、サンダーランドは間違いなく、将来EVの技術革新と生産における英国版シリコンバレーとしての地位を確保することになるでしょう。私たちは、英国を最高のビジネス拠点にすることを、経済計画の中心に据えています。私たちは、日産のような企業が英国で事業を拡大し、根を張って成長できるよう、そして明るい未来のために正しい長期的な決断を下せるよう、あらゆる面で支援していきます」と述べました。

 

3つの新型EV

日産の今回の投資には、本日発表した2つの新型モデルの研究開発および生産と、英国事業および広範なサプライチェーンへの最大11億2,000万ポンドの投資が含まれ、設備や生産工程の改善、技能訓練、サプライヤーへの工具提供などが行われます。これは、日産が発表した「EV36Zero」の第1フェーズにおける4億2,300万ポンドの投資に続くものです。

3つの新型EVは、現在、日産のサンダーランド工場で生産されている以下3車種の将来を象徴するものです。

  • 2022年に英国で最も売れた車であり、英国で生産される全車の5台に1台を占めるオリジナル クロスオーバーである「キャシュカイ」
  • 販売台数100万台を突破したコンパクト クロスオーバーの常識を覆すモデルである「ジューク」
  • サンダーランドで25万台以上が生産された世界初の量産EV である「日産リーフ」

3つの次期型モデルは、以下のエキサイティングな次世代EVコンセプトモデル(うち2台は先日のJAPAN MOBILITY SHOWで公開)からインスピレーションを得ています。

  • 流麗でモダンな美しさが特徴のクロスオーバーEVである「ニッサン ハイパーアーバン」
  • 多面的かつ多角的なエクステリアが美しいコンパクト クロスオーバーEVである「ニッサン ハイパーパンク」
  • 2021年に発表され、サンダーランドで生産される将来のEVのインスピレーション源である「NISSAN CHILL-OUT」

これらのモデルの名称、仕様、発売日などの詳細については、後日発表予定です。

 

「EV36Zero」について

本日の発表は、サンダーランドの生産施設を革新的なものにし、世界初のEV生産エコシステムを構築する「EV36Zero」設立のために日産とパートナー各社による10億ポンドの投資プロジェクトを踏まえたものです。

車両とバッテリーの生産を補完するのが、サンダーランド市議会が主導する「マイクログリッド」プロジェクトであり、同グリッドは、日産とその近隣サプライヤーに100%再生可能な電力を供給する能力を持ち、既存の日産の風力発電設備と太陽光発電設備に加えて、20MWの新規の太陽光発電設備が含まれます。

2つの新型モデルの追加は、ギガファクトリーの増設やインフラ プロジェクトへのさらなる投資と合わせて、最大20億ポンドの投資となります。結果として、将来のEV版キャシュカイ、ジューク、そしてリーフの後継車に関する日産の計画は、英国への最大30億ポンドの投資につながることになります。

さらに、英国政府は、日産が主導する3,000万ポンドの共同プロジェクトに1,500万ポンドの資金を提供しました。このプロジェクトは、ベッドフォードシャー州クランフィールドにある日産テクニカルセンター・ヨーロッパの技術的知見とゼロ・エミッション車の研究開発能力を強化し、将来のモデルに対する英国の研究開発投資への機会を増やすものです。

本日の発表は、イングランド北東部に新たにインベストメント・ゾーンの設立が決定したことを受けたものとなります。この北東インベストメント・ゾーンは、最新の製造業やグリーン産業に特化し、いわゆるアーク・オブ・イノベーション地域であるノーサンバーランドからサンダーランド、ダラム、タイン・コリドーなど幅広い地域に利益をもたらします。

「EV36Zero」は、真に持続可能な企業を目指し、よりクリーンで安全、インクルーシブな世界を目指す日産の長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の重要な一端を担っており、日産はエキサイティングなEVと技術イノベーションを提供するとともに、グローバルに事業を拡大し、変革していきます。このビジョンは、2050年度までにクルマのライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現するという日産の目標をサポートしています。

 

以上